NOVILOG

株式会社ノヴィータが運営するブログメディアです。メンバーのこと、文化や価値観、ノウハウ、様々な活動などについて発信します。

「働きたい人が働ける環境」を地方でつくりたい~会津大学様との取り組み~

 

ノヴィータでは多くの企業様とお取引をさせていただいておりますが、最近では大学や教育機関ともお仕事をさせていただく機会が増えてきており、その中から今回は、福島県にある会津大学様との取り組みについて紹介致します。
一緒にお仕事をするに至った経緯や、実際の取り組みの内容、その経験から得たもの、そしてノヴィータが提供できる価値などについてお伝えできればと思います。

 

思いをもった縁が、縁を呼び円になる

なぜノヴィータと会津大学様が繋がったのか。
その答えは簡単で、会津若松市出身の社員がいたからです。その社員というのが今この文章を書いている私、営業部リーダーの田中です。
以前ブログでも記事にしてもらいましたが、2019年に地元の会津若松市に戻り、会津でリモートワークを始めました。
地元で地元の方と地元のためになる仕事がしたい!という思いから、その第一段階として自身の母校である会津大学短期大学部様で、学生向けに講義をさせていただきました。

 

会津大学短期大学部の先生との打ち合わせにて

学生が大学で学んでいるデザインという要素を取り入れつつ、就職を控える2年生のために自己分析や企業分析のワークも取り入れた授業です。過去のブログにも記載していますのでぜひご覧ください。

blog.novitanet.com

 

その後、ノヴィータではこのような取り組み(講義)ができるということ、他大学ともお付き合いがあるということを、様々な形で紹介してきました。
地道な営業活動が実を結び、会津大学様と繋がりのある一社がノヴィータの取り組みに興味を持ってくださり、その後大学側に紹介をしてくださいました。
有り難いことに、ノヴィータはこのように、お取引先様から新しいお客様を紹介をしていただくという機会が多い会社です。これまでもたくさんのご縁からたくさんのお仕事をいただいてきました。今回も縁が縁を呼び、会津大学様と繋がることができました。
今回は働きたい、キャリアアップしたいという福島県内の女性を対象とした、大学主催の「女性のためのITキャリアアップ塾2020」での講師のご依頼をいただきました。

お話をいただいた当時は冬だったのですが、地元のためになる仕事ができる幸せと、地元の教育機関として権威ある会津大学様と共に、社会課題解決の一歩として講義ができるというワクワクで、会津の寒空の下でもコートを着るのを忘れて高揚していたのを思い出します。

 

ご要望に対し、試行錯誤を繰り返して生まれた小さな一歩

大学側への内容提案と、講義実施までの過程で私が苦労した点が2つあります。
1つはカリキュラムの内容を考えること、もう1つは社内へのプレゼンでした。
まずカリキュラムの内容に関してですが、今回の講義はデザイン、リモートワーク、起業の3つのテーマで行いたいというご要望でした。受講生のWEBリテラシーやマインドも様々なので、幅広く受け入れていただけるような内容にしなければいけません。
当たり障りのない内容ではつまらないですし、ノヴィータらしさをどこで出すかを試行錯誤しました。

会津大学外観

 

そこで考えたのが、「お金を稼ぐ」にフォーカスすることでした。例えば、他の制作会社ではデザイナーやエンジニアがお金を稼ぐという概念を持っている会社は少ないかと思います。ですが会社の継続にはお金を稼ぐことが必要で、それは雇用にも大きく影響をしており、社員の立場であっても関わりが深いことです。ノヴィータは、稼働管理表を通じ、自身がどのくらい稼働すればどのくらいの利益になる、成績になるという指標を技術者自身が取り入れています。この稼働管理表の考え方を組み込むことで、実際に働き、自分がお金を稼ぐのだという高い意識が生まれるのではないかと考えました。
また、実際にどういう技術者がどういう仕事をしてお金を稼いでいるのか、どのようなツールを使っているのか、市場での需要や、実際の仕事の探し方など、事例を交えてカリキュラムに取り入れました。
スキルアップを目指すだけではなく、その先にある働く、稼ぐということにフォーカスした内容にすることで、ノヴィータらしさを盛り込みました。

 

稼働管理表について説明した講義資料

 

そしてこの講義テーマをふまえ、取締役であり、クリエイティブ部の部長として稼働管理表の意義を誰よりも理解している川村に相談しました。その際に、「予算が限られている中でなぜこれを行うのか、なぜやりたいのか、講義を行うことでどういう結果が得られそうかを、試算も含めて教えて欲しい」という課題をもらい、社内プレゼンを行うことになりました。
川村に課題をもらったことで、講義の目的や意図を言語化・整理し、根拠のあるものを提示することが重要であり、それがなければ良い提案とは言えず、結果としてお客様にどのような価値を提供できるのかが提案できないならご契約・ご購入いただくこともできないと、この社内プレゼンの場において改めて気付かされました。

 

 

無事に提案が通り、いざ講義スタート!となった時期と同時に私は産休に入ります。産休に入る時期と講義スタートの時期が重なっているのは事前に分かっていたので、後任者のために次年度以降も活用できるような枠組みを作り、長期的視点で自分も役に立てるよう、最後まで立ち回りました。
不備もあったかと思いますが、ご協力いただいた皆さんには本当に感謝しています。
初回講義の内容は好評をいただいたようで、有り難いことに次の年も講義の依頼をいただき実施しました。
今回、営業部の石井に協力してもらい、講師を担当した川村や、関係者に話を聞いてみたいと思います。

 

働く人を増やす目的はぶらさず、「ここにしかない」講座に

前述の通り、川村は取締役でありクリエイティブ部の部長も兼任しています。川村と会話をするといつも論理的思考で、何のために行い何を得られるのか、何が相手のためになるのかということを会話の中で求められていると感じていました。
1つの会話の中でそういったパラレルな思考を繰り広げられる人に講師をやってもらいたいと思い、デザインの講義は川村にお願いすることにしました。
私は講義当日の様子を見ることができなかったので、今回のインタビューで当時の様子を想像してみたいと思いインタビューに臨みました。

 

インタビュー時の一コマ。右上より時計回りに、田中、川村、石井

 

石井:本日はよろしくお願いします!キャリアアップ講座での講師の依頼が来た時はどうでしたか?田中さんから川村さんに相談した際、社内展開や提案をする上でのアドバイスをいただいたと聞いています。

川村:田中さんには、最初に、関係者も多いプロジェクトだからまずは意図を言語化してみて欲しい、と伝えました。プロジェクトに関わるメンバーがプロジェクトの意図を理解していないと、動ける範疇が狭く、言われたことしかやってくれない場合があります。プロジェクトの意図を理解していれば、その意図に沿って自発的に動けるようになってくるので最初に言語化しておくことは重要なんですよね。

石井提案や相談をする上で、意図を理解してもらうことは重要なことですよね。私自身、言語化が苦手な部分があるので、今後、意識して提案や相談を進めていきたいと思います。
どのような講義にしたいと思って臨んだんですか?

川村:事前に確認はさせてもらっていたのですが、受講生のWEBリテラシーの有無は、実際にやってみないと読めないところもあり、どういう入り口だと伝わりやすいか?をまず考えました。アウトラインを説明するだけだと内容が薄くなってしまうし、技術的な話だけだと他でやってるような講義と同じになってしまうから、バランスを取るのが難しかったです。検索すれば出てくるような知識ではなく、働く、稼ぐというリアルなことにフォーカスした講義にしたいと思ってました。今回の講義の最終ゴールは働いてもらうことで、講義はその入口。働きたい人が働ける場所をつくることが地方の課題でもあると思うので、今後、こういった講義を継続していけるなら、その結果としての地方課題の解決について、会津大学様と共有をしていけたらなと思っています。

 

講師の川村、ノヴィータ総会での様子

 

石井:講義を通して、川村さんが学びになった点などはありますか?

川村:カリキュラムを作ったりすることは、知識の再学習となり、改めて自分の学びになったと思っています。人に教えるためのカリキュラム作りができたのも良い経験となりました。このように自身の経験をノウハウ化して溜めていくことで、誰でも、どの案件にでも活かせる状況が作れる、というのは良い取り組みだと思っています。
あとは、働く、稼ぐという部分に興味を持って受講してる方が多く、手段の一つとして、デザイナーを選択肢として考えているっていう人が多かった点も学びでした。

石井:そういった点ではノヴィータが伝えたかった内容と合致はしていたんですね。

川村:そうですね。この講座を受講してノヴィータに入社をしてくれた遠藤さん(後に紹介)も、最初はデザイン講座からの接点でしたが、将来設計や本人のやりたいこと、できることを考えた上で、ノヴィータでディレクターとして遠藤さんが働く、稼ぐために入社をしてくれました。遠藤さんのようにこの講義を通してノヴィータに興味を持ってくれる人がいて良かったなと思います。

石井:最後に、今後も講義をする機会があるかもしれないので、その時にはどんな講義にしたいかお聞きしたいです。

川村:より分かりやすく、キャッチーな内容にできたらと思います。講義後のアンケートを見てみると伝えたいことは伝わったかな?という満足感はあるのですが、講義中の表情などを見ていると、細かい話は、ピンときてない人もいるのかな?という感覚でした。目的に沿って幅広い方々に、集中力をもって学べるよう、カリキュラムも工夫したいと思います。

石井:そこは事例を積み重ねて、こちらからも積極的に提案していきたいですね。頑張ります!

 

学び方すらわからなかったが、やりたいことまで見つかった

ご紹介している「女性のためのITキャリアアップ塾」の一環で、ジョブマッチングのイベントも大学主催で行っています。川村が行った講義を受け、このジョブマッチングのイベントにも参加し、その後実際にノヴィータへ入社したのがアドクリエイティブチームの遠藤です。
講義受講、イベント参加、入社という、理想とも言えるべきステップでノヴィータの仲間になってくれたことは個人的にも嬉しいですし、会社としてもこの経験は財産になるのではないかと思います。
遠藤は私と同じ会津若松市出身で、現在会津若松市でリモートワークをしています。
その遠藤に講義の感想や、ジョブマッチングに参加した理由、入社の決め手などを聞いてみました。

 

桜咲く鶴ヶ城

 

石井:本日はよろしくお願いします!遠藤さんは都内の大学を卒業してからフリーランスでライターをしていて、地元である会津に戻られたんですよね。
会津に戻ってからノヴィータの講義を受講してくれたと思うのですが、それって何がきっかけだったんでしょうか?

遠藤:ライターの仕事をしつつ会津に戻ってきたんですが、文章を書くだけでなく、他のスキルも伸ばしたいと思っていて、デザイナーの仕事にも興味があったのでデザイナーになるための勉強をしようと思っていました。でもその勉強の方法が分からず悩んでいたときに講義の存在を知り受講を決めました。

石井:実際に受講してみてどうでしたか?興味を持った内容などがあれば聞かせてください。

遠藤:私が受講したのはデザイン講義とテレワーク講義でした。
デザインの講義では、デザインとは?という基礎的な内容から、ツールの使い方やデザイナーが実際にどんな仕事をしているのかなど、多岐にわたって色々とお話をしてくださいました。川村さんのお話を聞いて、今まで私がイメージしていたデザイナーの仕事とのギャップを感じました。デザイナーの仕事って感覚的でセンスで仕事をしている方がほとんどだと思っていたんですけど、原則や理論があってそれらを論理的に組み合わせていった先にデザインができあがるのだということを学びました。
デザイナーはデザインを作るだけではなく、提案をしたり管理をしたりなど上流の工程にも携わっていかなければいけない、ということを講義で聞いて、制作もいいけど自分は上流の方が好きかもしれない、やりたいと思いました。
講義を受けていなければデザイナーの仕事についても知ることができなかったですし、自分の挑戦してみたいことも発見できなかったと思います。

 

WEBデザイナーのキャリアアップについて説明した講義資料

 

遠藤:テレワーク講座については、自身のスキルを活かして地元で働きたいけど、働ける場所がないという、私の悩みと同じように思っていたという地方在住メンバーが講師をしていました。講義を受けても、それを活かせる場があるのか疑問に感じていたのですが、講義を聞いて共感する部分が多く大変興味を持ちました。実際にノヴィータで活躍されている方の生の声を聞けたのはいい機会でした。

石井:その後ジョブマッチングにも参加してくださり、ご縁があってノヴィータに入社をしてくださいましたが、入社の決め手ってありますか?

遠藤:雰囲気が良いなと感じたからです。対応をしてくれた皆さんから感じる雰囲気と心地よさは入社の決め手のひとつでもあります。あとブログも1年くらい遡って見てみて、その内容から風通しの良さを感じました。

石井:実際に入社してみて雰囲気の良さとか風通しの良さは変わらないですか?

遠藤:そうですね。入社してみて風通しの良さの理由が見えてきました。共有しようという思いをみんなそれぞれ持っているからかなと思いました。共有はノヴィータの文化だと思います。何かを共有すると必ずみんな「ありがとう」の言葉をくれるし、Slackでの成約報告などみんなオープンに共有しあっていて、それがとてもいいなと感じました。

 

社内打ち合わせの一コマ

 

石井:自分たちは共有するということが当たり前となっていましたけど、遠藤さんのように後から入った方にとっては当たり前ではない部分があるんですね。ノヴィータはコロナ禍前、2017年にいち早くリモートワークを取り入れた会社でもあるので、離れているからこそ共有し合う、みんなで理解し合うということを常に意識してきたから、今それが当たり前のノヴィータの文化になったのかもしれませんね。
最後に、今後もノヴィータが講義をさせていただく機会があるかもしれないので、その時に受講する方に対して何かアドバイスがあればお願いします。

遠藤:前提知識はなくても講義を受講することはできます。でも何で講義を受けてみたいと思ったのか、何を学んでどう活かしていきたいのか、受講する目的を持って参加をしたほうが自分の為になると思うので、そういう意思を持って受けてもらえたらなと思います。

石井:ありがとうございます!貴重なお話が聞けて良かったです。これから一緒にノヴィータを盛り上げていきましょう!

 

何か困った時に頼れる、プロのオールラウンダーを目指して

川村がどういう思いで講義に臨んだのか、それを受けた遠藤はどう感じたのか。送り手と受け手両者の話が聞けたいい機会でした。
実際に自分が作った小さなきっかけが遠藤の入社によって実を結び、今は小さな一歩かもしれませんが、着実に前へ進めた気がします。これが営業の醍醐味でもあります。

 

営業部での打ち合わせの様子(左から田中、石井)

今回ご紹介したような、講義実施までの一連の流れを見てみると、他の会社の営業さんとは違うことをしているなと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。一般的に営業というと商品を売る、テレアポする、などの印象が強く、商品が売れて契約できたらOKというイメージをされる方が多いと思います。
しかしノヴィータの営業は、売ろうという気持ちよりも、お客様と一緒に課題を解決していくという思いが先行しています。数字を上げることももちろん大切にしていますが、お客様がお悩みの課題に寄り添い、一緒に解決することで、数字は後でついてくるとも考えています。そのためにも地道に関係値を築き、長いお付き合いができるよう、契約後のフォローは欠かせません。契約してからが本当のスタートであると思っています。そこが他と差別化できる部分ではないかと考えています。

試算をしたり、何のために商品を売るのかということを考える営業さんはもちろん多いかと思いますが、講義のカリキュラムの内容を考えたり、講義をしたり、ましてやこうやってこのような記事を書くような営業さんってなかなかいないのはないでしょうか。部長、そろそろ営業部から部署名変えませんか?(笑)

 

社長を交えての会話の様子

 

なぜ一般的に営業と呼ばれる仕事以外のこともできるのか。
それは相手のことを本気で考えて、幅広い解決策を持ち、最適なものを組み合わせているからだと思います。
営業部だけではなくノヴィータ全体がそうなんです。
思いはあるけど悩んでいる方に対し、どうしたら一緒に問題を解決できるだろうか、何をしたら相手は喜んでくれるだろうか、どのように工夫したら相手に伝わるだろうか、など、常に多くの人へ多くの思いを持ってみんな本気で取り組んでいます。
そのため、ノヴィータは色んなことをやっている会社でこれといった特徴的なラベルが見えないと思われる方もいるかもしれませんが、それでいいと私は思うんです。
何か困ったな、でもどうしたらいいか分からないな。そんな時はノヴィータに聞いてみてください。何に困っているのか、どうしたらそれが解決できるのか、それを一緒に考えることができるのが私達です。

ノヴィータは、兵庫県豊岡市にて、デジタル人材の育成に取り組んでいます。デジタルマーケティングのスキルを活かして在宅で働きたい女性を複数人雇用した他、そのメンバーが学んできたデジタルマーケティングスキルを数ヶ月のカリキュラムに落とし込み、地元の教育機関である但馬技術大学校や豊岡市など通じて、地元の方に教えています。

 

blog.novitanet.com

 

他にも、地方自治体および地方企業の方々と、「地元の人と共に、地元のためになる」取り組みを複数手掛けています。そんなノヴィータと一緒に仕事をしてみませんか?

 

 

ノヴィータのサービスにご興味がございましたらお問い合わせください!

docs.google.com

 

コーポレートサイトもぜひご覧ください。

www.novitanet.com

 

仲間を求めています! 募集中の職種はこちらから(Wantedly)

www.wantedly.com