「営業」という仕事に対して、みなさんはどのようなイメージを持っているだろうか。「社内より社外の顧客優先」という印象を持つ方も多いだろう。
インタビュアーである筆者も同じ考えだったが、石井さんからの返答はそれを覆すものだった。
「社外のお客様はもちろんのこと、社内にも気を使うようにしています」
SES営業として、ノヴィータの中核事業の一つである人材支援部門で活躍する石井さん。クライアント企業とパートナーの架け橋として日々忙しく過ごす中、お伺いできたこの話からは、石井さんが多方面にきめ細やかな対応をしていることが伝わってきた。
「社内のコミュニケーションをおろそかにしてたらお互いに仕事をやりにくいと思って。コロナ禍前、出社が多かった頃は、なるべくみんなと会話するようにしてました。未経験入社でしたし、挨拶はもちろん掃除とかも率先してやっていましたね」
石井さんは、今でこそ入社8年目の中堅営業だが、「屋形船の船頭から未経験のIT業界営業へ」という珍しい経歴の持ち主だ。
その実直さからは、石井さんが長年愛してきたスポーツ、サッカーの影響も伝わってくる。
「派手なシュートより基礎練の方が好き」と語る、石井さんの経歴や人柄を紹介していきたい。
石井さんの「ノヴィータ以前」〜サッカー、アパレル、屋形船〜
インタビュアー
社内外問わず「石井さんといえばサッカー」という印象の方も多いかと思います。サッカー経験について軽くお話いただけますか。
石井
初めてやったのは多分小学1年生くらいですね。他のスポーツに取り組む時期を挟みながらもサッカーは続けていて、ワーキングホリデーでドイツにいた時も社会人チーム的なところに所属していました。今も休日にはサッカーだけでなくフットサルもやってたりします。
インタビュアー
サッカー強豪国、ドイツでのプレイ経験もあるなんてとても素敵ですね。趣味としてサッカーを続けつつ、仕事ではどのような経歴を辿ってきたのかお聞きしたいです。
石井
最初に就職したのはアパレル業界でした。ファッションはずっと好きで、自分も買ってるお店に勤め始めたんです。店長も経験しましたがその後、ワーキングホリデーに行きました。
帰国後、家族の紹介もあって働き始めたのが屋形船です。ドイツ語や英語を少しでも喋れる仕事をしたいと思っていた時に、海外からのお客様が多いと教えてもらえて。ドイツからお越しのお客様を接客中に、ドイツ語で話しかけると驚かれて「なんでここでドイツ語やねん(笑)」なんて会話をしたのも楽しい思い出ですね。
同じ「人と接する仕事」でも方向性が異なる営業職へ
インタビュアー
その後ノヴィータに入社したきっかけは何だったのでしょうか。
石井
屋形船は力仕事な部分も多く、一生続けていくか迷っていました。そんな時、付き合いの長い知人がノヴィータへ誘ってくれたんです。「パソコンほとんど触ったことないのにいいんですか」って聞いたら「やってみたら」と前向きに背中を押してもらえて。
インタビュアー
そこからIT業界未経験のSES営業がスタートしたわけですね。苦労したのはどんな部分でしたか。
石井
お客様との関係性を自分から構築しなければならないところですね。アパレルも屋形船も、基本はお客様から試着しに来てくれたり、乗船予約してくれたりして、受け身でも向こうから来てくれることがほとんどです。でも、SES営業で新規案件を獲得するには、自分から積極的に提案していかなければなりません。そういうチャレンジは初めてだったので苦労しました。
インタビュアー
更にPCにも不慣れとなると、相当大変ですよね。
石井
仕事では主にメールのやり取りが多く、並行して各種ITツールに慣れていった感じですね。昔はもう本当にブラインドタッチを習得するところから、IT業界の人間としてはゼロからのスタートでした。
期待値が明文化、言語化された教育プログラム
インタビュアー
その「ゼロだった時」の教育プログラムについて、お聞かせいただけますか。
石井
先輩からいただいた期待値言語化リストは、具体的に自分がやるべきことが明記してあって分かりやすかったです。自分に何が足りていないのかよく理解できました。先輩側もリストを参照して「今週はここを気をつけてくれてるんだな」と思っていただけたかと。今も言語化リストは定例ミーティングで読み合わせして、部内で共通意識を持つようにしています。
インタビュアー
その内容はブラッシュアップされていって、当初と全く違うものになっていたりするんでしょうか。
石井
「自分が忘れないように」という戒めの意味も込めて変わらない部分もあります。でも、それ以外に、営業部として気をつけるべき個人情報や書類の扱いに関するチェック項目があって、そこは僕が加えました。先輩の不在時に、僕自身大事だと思った点でしたし、全員見られるところに追記した方が皆さんで共有できるので。
インタビュアー
それを石井さんご自身で追加するというのもまた、本当に最初の何もわからなかった時からするとレベルアップですよね。
何に苦労しても、その経験値はゼロにはならない
インタビュアー
先輩は二度、産休育休に入られて不在だったそうですね。過去記事を拝見するとすごく丁寧に引き継ぎ、引き継がれていたことが分かります。
石井
クライアント企業やパートナーさんの状況を定期的にヒアリングするんですが、先輩の担当分を相当数引き継いだので最初は本当に大変でしたね。でも先輩はやめたわけじゃない。必ず戻ってくる。それを励みに、皆さんの期待に応えられるよう、とにかく丁寧な対応を心がけていました。
インタビュアー
この時期で、特に記憶に残っていることはありますか。
石井
「先輩はいないので自分がやるしかない」という認識が自分の受身な姿勢を変えました。追い込まれたことによって、スイッチが切り替わった。
店長時代も「後続指導は教えれば教えるだけ積み上がってお店も良くなっていくだけ」、ノヴィータ入社時も「未経験からでもゼロからマイナスになることはない」と思っていたんですよ。
だから、先輩の不在も自分の経験値としてはゼロにはならない。もちろん、すごく大変ではあるけれども、「この経験は営業部としてはプラスになる」と捉えていました。
インタビュアー
それはサッカーでの地道な練習の積み重ね経験も関係しているのでしょうか。
石井
言われてみればそうかもしれません。僕は派手なシュートより基礎練習の方が好きだったんです。
レギュラーに選ばれているすごく上手い先輩たちと一緒に基礎練をやり続けてたら、最初は辛かったけど結局すごく上達したっていう成功体験があるんですよ。地道にコツコツやる重要性に気付いたのはその時ですね。
インタビュアー
経験や努力は決して無駄にならない、というのは過去のメンバー取材と通ずるものを感じます。
地道に取り組み続けている社外発信
インタビュアー
コツコツやるといえば、石井さんも参加している社外情報発信、このNOVILOGでの記事執筆についても、最初はマンツーマントレーニングのようなものがあったそうですね。
石井
コロナ禍の時に広報部門で工夫して教えてくれ、鍛えられました。注目される記事の作り方や、営業部としてどんな内容にするべきか、一緒に上長と考えたり。僕はこういう情報発信って億劫なタイプでしたが、苦手意識が少し減りました。
インタビュアー
広報部門からも「この時も、苦手だからといって投げ出さない姿勢が素晴らしかった」とお聞きしています。情報発信について今後はどのようにお考えでしょうか。
石井
営業観点からの発信、クライアントやパートナーさんに興味を持ってもらうためのネタ出しなど、いろいろと手伝っていけたらいいですね。
会社ブログを営業ツールの一つだと捉えられるようになったのはここ最近の話ですが、たくさんの記事に携わらせていただく中で少しずつ腹落ちできる部分が増えてきました。一つ増やせた営業手段を活用しつつ、今後営業として更にいろんなことができるようになっていきたいです。
営業職の魅力と今後の理想
インタビュアー
今後へのさらなる意欲が伝わってきます。石井さんに飽くなき熱意を抱かせてくれる、営業職の魅力はどんなところでしょうか。
石井
やっぱり、人と人の縁を感じられるところですね。
僕は人の縁をずっと大事にしてきたので。ワーホリ前の準備期間にも友達に助けてもらいましたし、屋形船も家族の紹介、ノヴィータも知人の紹介ですし。そういった繋がりはすごい大事にしていて、これからもそこは絶対にぶれないかなとは思いますね。
インタビュアー
人との繋がりを大事にするノヴィータイズムを感じます。
石井
先輩の育休中に引き継いだ方々から「石井さんがいてくれて良かったです、助かりました」と言っていただけたのも嬉しかったですね。やっぱりありがとうっていっていただけると、この仕事をしていてよかったなと思います。
インタビュアー
今後の目標についてお聞かせください。
石井
自分だからこその仕事をもっともらえるようになりたいです。
たまたま昨日、5年ぐらい付き合いのあるお客様から「来月ちょうど手が空くデザイナーさんがいて、スキルを活かせる案件がないか石井さんにお聞きしたい」って連絡が来て。こういう時に思い出していただける、良い関係性が構築できているかなと思いました。
もちろんそのデザイナーさんにフィットする案件を決めてこなければなりませんが、他にもいろいろな営業さんがいる中で僕に声をかけてくれたのが嬉しい。そういうケースを更に増やしていきたいですね。
インタビュアー
そこで嬉しいというだけでなくすぐに「案件を決めてこなければ」と気を引き締めるあたりに石井さんの責任感の強さが伝わってきます。おととい取材だったら聞けなかった話ですね。今日取材だったのにも運命的なものを感じました。
<編集後記>
最近の石井さんは地元で、学生から大人まで多数のメンバーでサッカーをするまとめ役をよく務めているそうだ。
「地元の少年団員の友達の弟とかと、結構幅広く一緒にサッカーをやっています。グラウンドレンタル代とか必要経費は集めてますけど、それ以外は完全にボランティアですね」
仕事ではなくプライベートでリーダーシップをとり、場作りに動いてくれる方は非常に貴重である。毎回ノヴィータメンバー取材では、自分のためだけでなく他の人のためにも動く方が本当に多いと感じる。
「友達の会社が経営してるカフェのアルバイト募集に、毎回サッカーに来てる若いメンバーを紹介したこともあるんですよ。とても礼儀正しくて、お互いに良いのではないかと思って。実際に今、そこで働いています」
人と人が繋がり、新たな縁が生まれていく。この流れからは石井さんのノヴィータ入社経緯に通ずるものが感じられる。
「紹介してくれた知人には今もすごく感謝しています 」
公私共に人の縁を大事にする石井さんは、これからもその真摯な姿勢で関係性を築き上げ、営業としての実績を積み上げていくのだろう。それは、地道な練習に基づく着実なパス回しで点をとっていく姿を想像させる。
自分の中の「営業職へのイメージ」が塗り変わったように感じた。
(インタビュー・文 石林グミ)
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