NOVILOG

株式会社ノヴィータが運営するブログメディアです。メンバーのこと、文化や価値観、ノウハウ、様々な活動などについて発信します。

柔軟性をもって働ける「働き方20種類」の中身と、前提の考え方

社長の三好です。ノヴィータ設立メンバーで、2015年に代表取締役社長に就任し、現在は会社経営の傍ら新規事業の開発にも注力しています。

ノヴィータはリモートワーク体制が整っている職場として2021年、第1回「TOKYOテレワークアワード」を受賞し、2022年末には女性が働きやすい職場として令和4年度「東京都女性活躍推進大賞」優秀賞も受賞いたしました。

「東京都女性活躍推進大賞」にてご注目いただいたひとつが、20種類以上ある働き方です。
この働き方を利用することで、「出産・育児などライフイベントがあっても離職せず、働き続けられる」よう、働き方に柔軟性を持つことができました。中でも、ブランクからの復帰やワーママなど誰もが活躍できる組織づくりについて取材をいただいたり、実際にどのように多様な働き方を整備しているのかとご質問をいただいたり、約20種類の働き方の詳細な内容についてお話する機会が増えています。

第1回「TOKYOテレワークアワード」においても、「傷病と仕事の両立」「介護と仕事の両立」を評価いただいており、これらも柔軟性ある働き方により実現しています。

とはいっても、働き方に柔軟性があることでどういうメリットがあるのか、どういう人が具体的にどんな働き方をしているかなど、イメージしづらいと思います。この記事では改めて、約20種類ある働き方についてご説明させていただきます。

働き方が増えていった経緯と背景

約20種類の働き方詳細をご紹介する前に、働き方が増えていった経緯や、柔軟な働き方を運用する背景についてご説明いたします。この働き方には、私が経営するにあたってとても大切にしている考え方が含まれます。

ノヴィータでは、経営(会社)と個人の関係性において、ゴール設定と登り方と自分ができること(ジョブディスクリプション)をすり合わせすることを重要視しています。要するに、個人が自身でできることをふまえ、「経営目標へ繋がりうる個人目標を定めることができる」ということです。
これを継続的に行い、お互いに関係性を築けること、加えて心理的安全性を保ち続けられることそのものが、「働き方の自由を獲得できる場の提供」であり、これを「リベラルワーク」と呼んでいます。

このリベラルワークを推し進めるためには、関係性を築くそのメンバーがどのような状態であったとしても、安心して働ける仕組みを提供したいというのが私の思いです。だからこそ、柔軟性を持った約20種類の働き方を用意しているのです。

実際に、メンバー一人一人と会話を重ねている中で、働くにあたり制約となりうる状況に置かれている人がいます。「育児中で限定的な時間しか働けない」「仕事に興味があり、自分の経験も活かせると思うが住んでいるところが遠く、出社は難しい」「家庭の事情で可能な勤務形態が限られている」などの悩みを自己開示してもらっています。

働きやすい環境の維持には、仕組みの運用が欠かせません。育児の状況が変化しやすいメンバーについては3ヶ月毎の契約更新を行って勤務時間を調整しやすくするなどの工夫をしていますが、契約更新業務を担うバックオフィス部門の負荷は上がることになります。ただ、このやり方が働きやすさにつながっていく意義も理解した上で対応してもらっています。
その他、メンバーへのヒアリングなどを定期的に行い、勤務実態に応じて新しい仕組みの導入や運用方法をバックオフィス部門とともに常に検討し続けていることにより、現在のような柔軟な働き方を実現できています。

リベラルワークの考え方は、新規事業にも応用し、地域共創事業として地域の活性化や雇用創出に取り組む事業にも発展しています。具体的な内容、そしてリベラルワークの考え方をどう応用しているかについては、2023年の年初に再現しやすい「働き方改革」がもたらす新たな可能性として会長の小田垣とともにお話をさせていただいたので、よろしければそちらもご一読ください。

働き方の種類

業務と希望する働き方に応じて、下記の中からいくつかの組み合わせを選択することにより約20種類の働き方が選択可能となっています。以下はあくまで一例であり、採用時に人事および入社予定部門の上長や関係者と話し合って定めることとしています。
選択肢や柔軟性をできるだけ高めることにより、育児や介護、傷病などさまざまなライフイベント等があっても働き続けられるような環境を目指しています。

  • 雇用形態(正社員/パート社員/業務委託)
  • 勤務地(会社/自宅(地方可))
  • 勤務日数(週3~週5)
  • 勤務時間(フルタイム/時短/フレックス)

実際の勤務例

Aさん(入社5年目)
働き方:
 短時間正社員、フレックスタイム制(清算期間3ヶ月)
業務内容:
 総務・法務・労務業務
勤務時間:
 おおよそ9:00~17:00の範囲内で勤務(コアタイム無し月100時間勤務)
 原則リモートワーク、必要に応じて週1回程度出社勤務
勤務形態の変化:
 当時の制度に基づき、月40~52時間の範囲でシフト制のパートタイマー社員として出社勤務を開始。
 2年ほどかけて徐々に勤務時間を増やした。この期間に全社フルリモート体制へ。
 現在は短時間正社員として3ヶ月300時間勤務。

Bさん(入社11年目)
働き方
 正社員、裁量労働制、時短勤務
業務内容:
 アートディレクション・デザイン業務、デザイナー育成業務
勤務時間
 週5日7時間勤務(時短勤務)
勤務形態の変化
 ①第一子出産前 週4日・フルタイム・出社(全社リモート勤務移行前)
 ②第二子出産後 週5日・時短・フルリモート(全社リモート勤務移行後)
 ※フルリモートによる生活リズムの安定化により日数を増やして時短勤務

Cさん(入社5年目)
働き方:
 パート社員、フレックスタイム制(清算期間3ヶ月)
業務内容:
 デジタルマーケティング業務、採用業務
勤務時間:
 おおよそ週5日9:00~14:00の範囲で勤務(月96時間勤務)
勤務形態の変化:
 入社当初から現在までフルリモート勤務。
 ①個人要望により扶養内での勤務を希望し、月64時間勤務。
 ②自身の生活の変化に伴い、段階的に勤務時間延伸を希望し、月80時間勤務を経て、現在は月96時間勤務(3ヶ月で288時間)。

精算期間を3ヶ月とするフレックスタイム制について

AさんとCさんは、精算期間を3ヶ月とするフレックスタイム制にて勤務しています。2019年4月の労働基準法改正で、精算期間が3ヶ月までのフレックスタイム制が可能になったのを受けて、ノヴィータはいち早く仕組みを導入いたしました。

選択肢や柔軟性のある働き方をやってみて、メンバーが考えていること

この働き方のメリットや、心がけていることなどを聞いてみたところ、勤務形態は違うものの共通する部分も多くありましたのであわせてご紹介します。

勤務形態が柔軟なことによるメリット

  • 子どもの体調不良による急なお迎え、通院付き添いなどによる中抜けができる
  • 子どもの学校行事や家族の予定への参加、家族の看病などに対応できる
  • 自己研鑽(スクーリング)やプライベートの交友関係に時間を割くことができる
  • 業務繁忙期に合わせて時間調整がしやすい
  • 家庭事情で居住地が変わっても、退職することなく勤務を続けることができる
  • 自分で自分の時間をコントロールできている実感が持てる

勤務する上で工夫していること

  • お互いの働き方を尊重し、稼働できない時間や日にちは早めに共有しておく
  • 複数人でプロジェクトを担当し、互いのリソース状況に合わせて業務を交換・再分担している
  • 最新データの共有や、案件状況がわかるようなドキュメントを常備
  • 依頼事項は締切を意識し、いつ何があってもいいように(子どもの体調不良によるお迎えなど)前倒しで準備

勤務が柔軟に選択できることにより考えていること

  • チームメンバーの誰かが突発的に休む場合などは、積極的に声をかけて快く引き継ぐよう意識している。そのため、自分が主担当ではない業務も、時間がある時に横目で動きを見ておく
  • 自分のライフステージが変わるタイミングが訪れる前提で、さまざまな働き方をしているメンバーを参考にしている
  • 今の働き方が最適ではなくなったら、また別の勤務形態や雇用形態にしていただくことを相談したいと考えている。そのように思えることで、会社に所属していることが枷にならず、守られているというような感覚がある

 

今回は3名のメンバーに協力してもらい、どのように働いているか、どういうメリットがあるかの事例をご紹介しました。
メンバーそれぞれの努力もあって、働き方を変えながら、長く働き続けてもらえることが実現できている状況を嬉しく思います。「制度はあるのに活用できない」という事例を見聞きしており、そういう制度にはしたくないと考えてメンバーの声を聞き、一人一人と向き合いながら整備してきたものです。

この働き方にあたっては、チーム化を行って、業務の可視化・言語化・フロー化を徹底し、「引き継ぎが発生することが前提」としています。支える側・支えられる側の二項対立ではなく、皆がお互い様でいつか自分も起こりうることであると理解が浸透したことで、快く協力し合える状況がつくり出せるようになったと考えています。
また、可視化・言語化することは、その業務における認識のズレや違和感を、早い段階でキャッチアップして対処ができるので、これもリベラルワークを成り立たせる大事な要素となっています。

このように、ジョブディスクリプションがマッチしていれば様々な働き方を選ぶことのできるノヴィータで、是非一緒に働いてみませんか?

 

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