NOVILOG

株式会社ノヴィータが運営するブログメディアです。メンバーのこと、文化や価値観、ノウハウ、様々な活動などについて発信します。

採用に代わる新しい解決策、「クリエイティブチーム内製化」の擬似的な実現

よくこんなご相談をお伺いします。 「自社でデザイナーを抱えたいが、採用が進まない…」「クリエイティブチームを内製化したいが社員を採用しないと実現できないのでは…」というお声です。

クリエイティブチームを内製化したいと考える企業の方にお伝えしたいのは、外部事業者が協力することで疑似的に内製化のようなクリエイティブチームを立ち上げることは可能だということです。

今回は、ノヴィータのクリエイティブチームがご相談を受け、事業会社の内製化チームの一員のように動くことで評価いただき、継続的なプロジェクトへ発展した事例をご紹介します。どのような方法を用いると、外部チームでも自社のクリエイティブチームに近い形で稼働できるのか知りたい方は、ぜひ参考にされてみてください。

「Web制作の受託」以外に取り組むノヴィータの課題解決方法

ノヴィータは、お客様の課題解決に携わっています。Web制作・運用事業を中心としながらも、お客様のご要望を受けて人材支援事業を開始し、他にもメディア運営支援や事業継続支援、地方自治体と取り組む地域共創などの事業も拡大してきました。

お客様のお悩みをヒアリングしていると、「制作・ディレクションを内製化したいと考えているものの、社内では制作や開発のリソースが不足していてうまく体制が組めない」といったお声をよく聞きます。

例えば「開発チームの中でデザイン面の人材が不足していて、自社で社員を採用したいが思うように進まない。内製化に近い形でデザイン部分だけサポートして欲しい」といったお悩みです。

事業会社の「クリエイティブチーム内製化」ニーズ

事業会社がチームを内製化したい理由として、以下のようなものが考えられます。

  • メンバーが社内にいることによるコミュニケーションの取りやすさとスピード感

  • デザインの知識や経験といったノウハウの蓄積

  • 社風に合ったデザインが作りやすくトーン&マナーを統一しやすい

上記は組織づくりの観点から大変重要で、だからこそ内製化を望む事業会社が多いのだと予想できますが、実現に向けてはハードルがあるのも事実です。
特に複数のプロジェクトをお持ちで、かつ必要なスキルが異なっている場合、チーム編成のために割ける社内リソースが足りない、または既存の人材のスキルセットがそろっていない場合もあります。かといって新規採用するには、人材要件を明確にしなければならないことや、採用コストと時間がかかることなどから決して簡単なことではないという課題を抱えていらっしゃいます。

ご相談の答えとしてノヴィータが提案していること

本来は自社のリソースを活用して課題解決を図りたいものの、適切な人材の確保がなかなか叶わない企業に向け、ノヴィータのクリエイティブチームを内部チームのように稼働できる人材支援サービスをご提案しています。

具体的には、チーム単位で運用をまるごとお引き受けすることで、擬似的なクリエイティブチームの内製化をご提供できます。

今回は、「擬似的なクリエイティブチームの内製化」をノヴィータが支援して、課題解決を実現した成功事例をご紹介します。

 

事例1 「デザインチームを内製化」の事例

美容健康業界の企業から、アプリ開発・運用など社内で発生するさまざまなデザイン制作についてご相談を受けました。

複数のデザインクリエイティブが発生するため、自社サービスのトーン&マナーを守り、様々な種類のクリエイティブを頼めるデザイナーの人材採用を検討されていましたが、社内にデザイン部署があるわけではないため、自社ではなかなか採用に至らず苦労されていることをご相談いただきました。

そこで、ノヴィータのデザインチームを「御社の内製化したチーム」のようにしてご支援することが可能だとお伝えしました。

しかし、初めてのお取引のため、ノヴィータがご提供できるスキルレベルが不明瞭だという懸念点をお持ちだったことと、デザイン面のご依頼範囲が固まっていない部分がありました。そのため、まずは3か月間お試しとして、チームでの月64時間の時間対応契約による運用をご提案し、ご支援がスタートしました。

複数人がチームを組んで対応できるのか

複数名で担当すると、人によってクリエイティブの品質にバラつきがでるのではないかという心配の声もあります。しかし、品質に差が発生しないような仕組みを設計すれば、チーム単位で月に定めた時間内で対応が可能になります。

上記を行う前提でチーム体制を組むことで、デザイナー1人のリソースをすべて確保した対応が難しい場合も、状況に合わせ複数人でフレキシブルに対応していくことができます。

複数人で作業を進めるにあたり、制作フローやルールの定め、進捗管理と円滑に進められる工夫については、ノヴィータ側で徹底的に管理してご提供しています。

具体的に実施した3つのこと

実施したことについて具体的にご紹介します。

「稼働ログシート」を作成しお客様にも共有

工数見積を出し、契約時間に対し実稼働時間の進捗を可視化します。情報を共有することで、お客様も進捗具合が把握できます。外注の場合、依頼から納品するまでの稼働状況は分からないということも多いですが、都度確認ができるため安心してプロジェクトを進めることができます。

「運用管理シート」の作成

さまざまなデザイン制作のトーン&マナーを統一してルール化し、複数名のデザイナーで対応できるように設計。チームで円滑に回せる仕組みとフローも作成しました。

デザイン制作を複数人で担当するため、ステータスを可視化することで、デザイナー同士でスムーズな引き継ぎが可能になります。もちろん、こちらもお客様に共有しているため、今どのようなステータスになっているかを確認できます。

「振り返りシート」の作成

チームの連携力を強化するため、お客様も交えた週1回の共有ミーティングや定期的な振り返り会を実施しました。

受託の場合、納品して終了する案件がほとんどですが、振り返りシートを使用して定期的に振り返りを行うことでノヴィータのデザイナーも当事者意識を持ち、自分ごととして成果物を捉えることができるようになりました。
お客様では気付かなかった改善点も見つけられる機会にもなっていたとのことです。ご要望にしっかり応えることで信頼関係を築き、デザイナー視点からの改善提案など、ご期待以上の価値を提供できるまでになりました。

アプリの配信設定、サービスロゴのデザイン、サムネイルの画像作成、商品バナーの制作など複数のクリエイティブをご提供しましたが、サービス面および品質管理面で高い評価をいただき、徐々にご依頼内容がレベルアップ。当初の3か月契約から1年超えの長期契約に至りました。

事例2 「フロントエンドチームを内製化」の事例

次は、住宅業界の企業サイト制作における事例です。WebサイトやWebアプリケーション開発について、ユーザーが直接触れる部分を担当するフロントエンドの設計・構築ができる人材に力を貸して欲しいというご依頼がございました。

お客様の社内にフロントエンドのことを把握されている方が1人だけいらっしゃいましたが、社内事情によりフロントエンドエンジニアを複数名集めた体制でチームを組むことが叶わず、人材リソースが足りずに困っていらっしゃいました。

ノヴィータからは、「一部をお願いする」ような切り出しの依頼方法ではなくフロントエンドの開発環境構築から携わり、リソース管理を一緒に携わらせていただく「フロントエンドエンジニアのチーム内製化」という支援内容にてご提案させていただきました。

開発環境の構築から携わったフロントエンドエンジニアチーム

フロントエンドとは、例えばWebサイトではホーム画面やログイン画面にあたる各種サービスの中で最初に表示されユーザーが目にする部分を開発する仕事です。

一部の特定機能にフォーカスして開発する場合は、切り出す依頼のやり方が集中して作業できるため効率的かと思いますが、今回のように内製化のチームとして行いたい場合は、開発環境の構築から携わることで多くのメリットがあります。
開発環境の構築に携わることでプロジェクトの全体的な理解を深めることができ、ソースコードの一貫性や品質の向上を図ることができます。

また、開発環境に関する知識をお客様とともに共通認識として持つため、環境に起因する問題を迅速に把握し、解決につなげられます。

フロントエンドエンジニアのチームとして積極的に実施したこと

ご依頼を受けたノヴィータは、お客様とフロントエンドチームが密に連携して開発を進められるよう、定例会を自発的に設け、チケット管理方法や円滑なコミュニケーションの仕組みを構築しました。

チケット管理方法とは、プロジェクトにおけるタスクを「チケット」として管理する方法です。チケット発行数や処理数でそのプロジェクト全体の進捗状況を把握できるメリットがあります。チケットに対する変更は履歴として残るため、プロジェクト進行でトラブルが発生した際には、過去の履歴を参照することで問題解決に役立てることもできます。

このようにお客様とノヴィータのチームが相談しながら、まるで「内製化したチームのように」開発を進められる環境を整えました。

エンジニアも作業するごとに、内製化チームの一員としてサイト運用のことを意識し、今後のことを見据えた実装方針を提案することも可能になりました。結果としてお客様からも大変良い評価をいただけるプロジェクトとなりました。

お客様から評価された3つのポイント

「レスの早さ」

内製化における大きなメリットのひとつは、コミュニケーションが取りやすいことです。そのため、プロジェクト管理ツールを活用し、お客様からチャットでご質問があった場合も、チャットの返答をスピーディにしていました。このプロジェクトにおいては1時間以内の返信を心がけ、タイムラグをなくし、スムーズな意思疎通を実現しました。

「報告のわかりやすさ」

サイト構造などをドキュメント化し、チーム内で誰もが理解しやすい状態にまとめました。
これにより、技術的な可否の判断や対応経緯の説明において、わかりやすさとスピードを重視した対応が可能になりました。

通常、技術的な可否の判断を行うには、経験不足の場合は上長や知見を持つ人に確認する必要があり、時間がかかることがあります。誰もが理解しやすい状態であることで、判断も早くなり、状況報告もスムーズに行うことができます。

ドキュメントでの可視化に取り組むほか、ノヴィータのフロントエンドチームでは、技術的知識と経験を積むのみならず「簡潔で分かりやすい報告や説明」の定義についてチームで明確にするなどの心がけも行っています。これらの取り組みを通じて、結果的にお客様からも報告のわかりやすさについて評価をいただいています。

「円滑なコミュニケーション」

与件ヒアリング時点でリスクの洗い出しを先行して実施し、発生しうる事象を事前に検討していたため、先回りした配慮をしながら業務を進めることができました。また、定期的なミーティングを通じて当事者として思考する機会が得られ、チームメンバーが自分ごととして成果物をとらえて能動的に行動できるようになりました。

今回のように、切り分けた作業のご依頼ではなく開発環境構築から携わらせていただくことで、開発環境の構築支援から運用フローまで一貫して管理・対応することにより、技術的に難しい対応の実施も可能になりました。

 

「チーム化」を極めることで、クリエイティブチームの「疑似的な内製化」は可能

今回ご紹介したような方法にて、クリエイティブチームの内製化は、やり方次第では擬似的に実現可能であると考えています。

これはノヴィータで常に心がけている「チームプレー」の働き方を極めたやり方でもあります。コミュニケーションルールを定めてしっかり運用すること、毎月のアウトプットを明確化すること、そして制作にあたって工数見積や稼動ログをしっかりつけることなど、クリエイティブ制作の管理において人によりばらつきが出たり曖昧になりやすかったりする基本的な部分が必ず行われ、整理されるメリットがあります。

さらにはチームで行うことが前提のため、可視化がされ、属人化が起こりにくいほか、変化にも対応しやすく、お客様もクリエイティブチームもお互いに負荷なく継続することができます。

メンバーの交代や社内異動によってクリエイティブの知見がチームに蓄積されない、といった課題を抱えている企業の方もいらっしゃると思いますが、この方法であればすでに可視化がされているため、蓄積の仕組みを取り入れるだけで結果につながりやすくなります。

様々なメリットも得られる「クリエイティブチームの内製化」、お困りの場合は一度ノヴィータにお悩みをお聞かせください。今回の事例のように、内製化チームに近づけて稼働するやり方をとるほうが課題解決につながるだけでなく、副次的効果まで得られるかもしれません。

 

 

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