ノヴィータ広報担当 兼 NOVILOG編集長 中根です。
Web制作やWeb広告などのデジタルマーケティング支援やコンテンツ制作、人材支援を主力事業とし、最近は自治体などを通じた働き方や雇用に関する提案、中小企業などの事業継続の支援など幅広いサービス事業を手掛けており、「多様な働き方の実現を支援する会社」としてさらなる価値提供を目指しています。
ノヴィータでは2021年に「TOKYOテレワークアワード」(東京都主催のテレワークに関する先進的・モデル的取組を行っている企業・団体を表彰して広く公表し、テレワーク推進を図ることを目的としているアワード)を受賞、2022年女性が働きやすい職場として「東京都女性活躍推進大賞」優秀賞も受賞するなど、働きやすい職場として世間の皆さまへ認知されつつあります。
コロナ禍ではいち早くリモートワークを開始、2020年9月には全社でフルリモート勤務へ移行。ツールの導入によって業務タスクの可視化、書類・契約書のクラウド化、ネットワークセキュリティの強化など環境整備を行い、円滑にリモートワークが行える設備やルール作りを整備してきました。
こうした社内でのDX推進の実績を評価いただいた結果として、受賞をすることができました。
ノヴィータでは、「柔軟で自由な働く場の提供」を目指し、働き方改革にも率先して取り組んでいます。
そんな中、求人応募に関するお問い合わせの中で、「多様な状況を受け入れてくれる職場」とのご認識でご応募される方がいらっしゃることも増えてきたように思います。数多くの企業からノヴィータを選んでいただけることはありがたいと思いつつ、少し考え方をお伝えしたいので、今回の記事ではどういった目的のもとノヴィータでは約20種類もの働き方を用意しているのか改めてご紹介をしながら、その背景を書かせていただくことにしました。
ノヴィータが掲げるジョブ型雇用について
ノヴィータで約20種類の働き方を選択できるようにしている背景として、「個人のライフイベントに左右されずに柔軟で自由な働き方を支援したい」「働き方の自由を獲得できる場を提供したい」という強い思いがあります。
雇用される立場でありつつも「働き方の自由を獲得する」前提として、ノヴィータ流のジョブ型雇用「リベラルワーク」という考え方についてまず理解していただく必要があります。
ノヴィータ流ジョブ型雇用「リベラルワーク」とは?
そもそもジョブ型雇用とは、職務内容と求めるスキルを限定して採用する雇用形態を言います。日本の企業で多く取り入れられているメンバーシップ型雇用とは考え方が違うものです。コロナ禍では働き方改革の文脈において、ジョブ型雇用に注目が集まったことは記憶に新しいかと思います。
会社という組織は営利を目的として活動しており、特にノヴィータのような中小以下の規模の小さな組織では、個々の能力やスキルが組織に与える影響は大きく、どんな職種でも個人での数値目標は必要だという考えを持っています。
数値目標においてもそれ以外の目標においても、経営者が経営目標を設定して各部門を経由し、各個人に伝達していきますが、個人の目標を単純に降ろしてそのまま課すということはありません。
前提として、経営目標は各部署の目標の設定の前提となり、そこから各チームへの目標、個人の目標の順番で設定していきます。
個人目標の設定にあたっては、これら降りてきた目標に対して、自分のできることは何か、スキルを活用すると何時間で何がどのくらいできるかを言語化して自分の目標に落とし込むことが重要です。つまり、「自分の業務スキル(ジョブディスクリプション)の言語化」を重視し、この考え方で自身の目標設定をすることで「経営目標へつながりうる個人目標を定めることができる」としています。
これを行うと、定めた経営目標に向かって、各個人が「自分の業務スキルの言語化」を使って目標設定することができるため、最低コストで走れる状態となります。
この関係性は、経営者・会社側と、個人の間での「期待値のすり合わせ」としてノヴィータでは日常的に行っています。あわせて、日々の稼動管理で無理のない業務体制が取られているか、目標面談や人事面談で本人と会社側の意向がずれていないかなどについて常に確認を取り合える体制も継続して実施。できるだけ長い期間、期待値をお互いにすり合わせていくために、現実を直視した言語化や、抽出された課題への継続的な取り組みと解決も行っています。
私たちは、この働き方のことを「リベラルワーク」と名付け、柔軟な働き方を行うための大前提の考え方として発信しています。
働き方選択に欠かせない「期待値の言語化」
この「リベラルワーク」の考え方は、先程も記載した通り会社側の目線から見ると、経営目標の推進、そして社会課題の解決へ最短最速で取り組めるようになります。そして、働く側の個人としては、ある程度働き方を選択できるというメリットが得られます。
経営者・会社側と個人が、お互い腹落ちできるレベルまで「自分の業務スキル(ジョブディスクリプション)の言語化」を行って期待値をすり合わせた人であれば、誰でも働く時間や場所を選択して働けるということになります。
ノヴィータが全社リモートに移行して約3年半。各地に在住していて会ったことがないメンバーもいて、最短で月48時間勤務のメンバーもいるこの働き方で継続できているのは、この「リベラルワーク」を実践していることによるものです。
「期待値のすり合わせ」ができているメンバーは、働き方を選べるようになってきました。家庭の事情で地方転居することになってもフルリモートワークなので勤務継続できたり、育児と両立したいメンバーは週3日~5日の間で短時間かつ柔軟な勤務を行ったり、自身の生活の変化に伴い段階的に勤務時間を延ばして働いたりと、多様な働き方をして活躍しています。
働き方を選択できる状況にするために必要なこと
コロナ禍を経て、今でこそ当たり前になったリモートワーク。ノヴィータでの始まりは、家庭の事情で地方転居することになったメンバーが、退職することなく転居後も働けるよう考えたことがきっかけでした。この時はまだ、関東近郊在住のメンバーが東京のオフィスに集まって仕事をしており、遠い場所から勤務するということが考えづらい状況でした。2017年のことです。
その数年前から、ノヴィータ社長の三好が実体験をもって、メンバーの誰もがライフイベントに変化が起こっても働き続けられる環境や仕組み作りを整備しようと、試行錯誤しながら仕組み作りを強化していました。
三好自身、社長に就任してすぐというタイミングで出産・復帰し、仕事をすべて抱え自己開示が苦手だったことにより育児と仕事の両立に苦労。どんなことを大変に思っていて、今は何ができて何ができないかを整理して、開示していくことから始めました。
この動きは現在、「業務の見える化と言語化」「チームで分担して仕事をする」というノヴィータのスタイルにもつながっています。
先ほどお伝えしたように、個人のスキルセットと会社側のやってほしいことを明確にし、お互いが腹落ちするまですり合わせていること。そして、業務内容・作業時間・プロセスなどできる限り内容を明確にしていること。
さらにはチームで取り組むことで誰が担当しても万全なように、進捗プロセスが分かるツールを導入するなど工夫していることによって、家庭などの事情で突発の休みが生じて休まざる得ない場合でも、引き継いで他のメンバーにて対応できるようになっています。
会社とメンバーが話し合いを持つことで柔軟に対応できる方法を模索
ライフイベントは、結婚・出産だけでなく傷病、介護や家族の状況変化などがあり、男女を問わず発生するものです。個別に抱える事情も合わさって千差万別で、「育児中で限定的な時間しか働けない」「住んでいるところが遠く出社は難しい」「家庭の事情で可能な勤務形態が限られている」など、それぞれにあります。
業務上必要なスキルセットを持っていても、ライフステージで発生する様々なイベントにより「フルタイム正社員」として働くことが選べない場合も生じてきます。
では、どうすればメンバーの状況変化に柔軟に対応できるのか?どのような環境や仕組みを用意すれば働きやすいのか?を模索しました。
会社と個人、一人ひとりと会話をしていく中で、家庭や自身の悩みを自己開示してもらい各メンバーの置かれている状況を把握していきました。また、そのライフイベントが起こったメンバーと一緒に、制度や仕組みを一緒に作っていき、その後に他のメンバーが使えるようにしていきました。
関係性を築くメンバーに、どのようなライフイベントがあっても働き続けることを目指すために、現在ノヴィータでは働き方を約20種類まで増やしてきました。
働きやすさのために環境を整備したとしても、維持の仕組みと運用も不可欠です。こちらも、メンバーへ定期的にヒアリングを行い、必要に応じてフローの修正などを続けています。例えば、育児の状況が変化しやすいメンバーについては3カ月ごとの契約更新とし、更新のたびに勤務時間を調整しやすくするなどの工夫も行っています。
個別コミュニケーション以外の、「期待値のすり合わせ」施策
ノヴィータでは情報を積極的に開示する経営者の考え方や、言語化を重要視している文化などもあって、新卒入社のメンバーであっても関係なく、会社の情報が手に入りやすくなっています。
言語化をやりきっていることにより情報が可視化されていて、そしてチームで業務を行う考え方なので共有の文化も強くあります。振り返りも積極的に行って課題抽出・解決に向かう文化もあり、リモートワークで「人がそこにいなくても状況が見える、取り組みの継続性が見える」状況です。
また、これら情報は社内向けの共有のみならず、積極的な社外発信も行っています。社内のことが見えるので文化面のミスマッチも少なくなりました。
さらに、「期待値の言語化」でも使用するような業務内容・作業時間・プロセスなどを日々できる限り内容を明確にするよう努めていることで、採用要件を明らかにすることが可能なので、採用時にも業務上のミスマッチは起こりづらくなってきます。
1対1のすり合わせを行う面談の他に、社員総会、月次報告会、LT大会(業務についてのショートプレゼン大会)、週1朝会、その他リーダー研修、各部署のミーティングなど多数の会議体を設けています。
他の事例からすると、このようなコミュニケーションの時間はかなり多く割いているかもしれません。ただ、これらによって信頼関係を築き、多様な働き方を用意して働き続けやすくした結果、メンバーが多く会社に残ってくれて、ノヴィータの文化や取り組みをより強めることができている現状があります。
全社での交流によってメンバー同士の理解がだんだんと深まっていったこと、そしてライフイベントの当事者になる人が増えることで事例も溜まっていき、フォローできる人や幅が広がっていく現象もありました。
このような会社の仕組みのみならず、日々の仕事に責任感を持って取り組んでくれているメンバーの努力もあります。経営者・会社側と、個人とでお互いの信頼関係が作れているからだと思っています。
認識がすりあっている「あなた」のために準備した働き方である
「リベラルワーク」の考え方において働き方を選べるように環境整備をしていますが、「様々な状況に置かれているすべての方」に対して雇用を約束しているということとは異なります。
ノヴィータが手掛けている事業や業務への理解をいただいた上で、採用要件にある「やっていただきたいこと」とその期待値に対して対応いただけるスキルがあること。そして、一緒に働きたいと応募者の方に思っていただき、我々としても一緒に働いてほしいと合意形成できた場合にご入社・ご参画いただきます。
人材不足が叫ばれる昨今、こうやって出会える・マッチングできること自体がとても貴重であるとも考えており、その後長く働き続けていただくために会社側ができる努力として、期待値のすり合わせ機会と、約20種類の働き方を選択いただける環境を用意しております。
雇用側と雇用される側で互いにやって欲しいこととやれることがすり合っていれば、ある程度の自由を獲得した働き方が叶います。実際に、育児と仕事の両立事例、傷病と仕事の両立事例、転居しても仕事を辞めずに済んだ事例、故郷へのUターンを叶えた事例などがあり、柔軟な働き方を通じて会社との信頼関係を築くことができているメンバーが多くいます。これは、双方にとってメリットが大きいことです。
さらに、「リベラルワーク」の考え方は、ノヴィータの新規事業にも応用し、地域共創事業として地域の活性化や雇用創出に取り組む事業にも発展しています。「リベラルワーク」の概念が広まれば、「働き方改革」がさらに進められる事例も増えるのではないかと希望を持っています。
一緒にチャレンジしていってくれる方たちと、さらなるブラッシュアップを重ねて「働き方の自由を獲得できる場」を作り続けたいと思っています。ノヴィータの事業と「リベラルワーク」を理解していただき、ご興味をお持ちいただいた方のご応募をお待ちしております。
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