NOVILOG

株式会社ノヴィータが運営するブログメディアです。メンバーのこと、文化や価値観、ノウハウ、様々な活動などについて発信します。

中小企業が業務DX化するまでの道のりと、もたらされた「働き方改革」

NOVILOG編集部です。今回は数年かけてすすめてきたDX化の取り組みについて、社内取材した結果を記事にまとめました。

ノヴィータでは2015〜2018年にかけて、事業の多角化とメンバーの増員が進み、それらに伴う業務の多様化に比例して、バックオフィス業務も増大化していきました。

設立当初は、管理業務専任のメンバーを置かずに、労務手続きを外部委託したり、請求処理を担当者に任せたりしていましたが、業務が増えれば増えるほど個々人の負荷は上がり、業務上のミスや重複も相対的に増加することになります。

そこで、管理業務専任のメンバーを置いて対応するようにしましたが、今度は業務が集中して属人化とブラックボックス化が進むようになってしまいました。

これを機に、さまざまな業務のプロセスを明らかにし、対応のしやすさを上げて属人化を防ぐ観点からもDX化を実施したほうが良いのではないか?と、経営層と現場作業者が時を同じくして思い至ることになりました。

ノヴィータではトップダウンとボトムアップがうまく噛み合い、DX化を進めることができましたが、「DX化を進めたほうがいいと聞くのでやって欲しいけど、どうやってやったらいいかわからないから提案して!」と指示され、どのように着手すればよいのか困っている現場担当者の方のお役に立てれば幸いです。

DX化してきた内容をカテゴリ分けしてみる

2〜3年かけてDX化を実施してきたので、それぞれの実施時期は若干前後しますが、成し遂げたことをカテゴリ別にサマリしてみました。ノヴィータでDX化に着手し始めた2017年ごろはクラウド上で提供をしていなかったサービスも、社会情勢等を受けて2020年以降は選択肢が増え、DX化の促進速度が上がりました。

  1. 総務業務のDX化
  2. BCP策定対応
  3. リモートワーク推進対応
  4. 業務プロセス化推進対応

総務業務のDX化について

メンバー増に比例して、当然ながら事務処理も増大します。人数が少ないうちは紙で処理できていた手続き類も、量が増大すると手間と管理コストも比例して増え、担当者の負荷が高まっていました。対象となったのは以下の業務です。

  • 経費精算・勤怠管理・請求書管理のクラウド化
  • 契約書締結を電子契約サービスへ移行
  • 社内の郵送物の削減の一環で給与明細を電子化し、給料日当日に明細データの格納場所が自動通知される仕組みを構築

各種業務を一旦クラウド移行したあと、仕組み化・自動化を促進していくというように、段階的に推進していきました。

BCP策定対応とは

社員増に比例して連絡先も増大していきました。当時リモートワークを行うメンバーも増えつつあったので、BCP観点での整備が不可避となりました。

  • 防犯および、事務所の様子を社員が自宅から確認する目的で、ネットワークカメラを導入
  • 災害時に自動発信され安否確認ができるサービスを導入
  • 社員が住む地域がバラバラなため、危機が発生した時に備えて各自治体から発信されている情報を集約した社内ポータルサイトを設置
  • 非常用持ち出し袋を従業員へ支給

BCP策定を徹底したことにより、副次的ではありますが、リモートワークであっても全国各地にいるメンバーの状況把握が容易になりました。現在も継続して整備を進めており、何かあったときのケアを手厚くできるようにもなっています。

 

コロナ以前から進めていたリモートワーク推進対応

ノヴィータの場合は、コロナ禍以前の2017年よりリモートワークを実践するメンバーがいます。地方活性の一環として、地方メンバーを採用したことも。それにより、拠点とする場所が全国各地であったため、リモートワークのための整備は不可欠となりました。整備された観点は以下です。

  • 情報がクラウドに集約・増加したことを機に、ファイル内にある個人情報の取り扱いについて整備を開始。保管場所の定義、ワークフローの決定、機密レベル(極秘や社外秘など)を分類化した文書のラベリングなどを実施
  • グーグルドライブを有料化することでファイルサーバーも除却

特にコロナ禍以降は全メンバーがリモートワークに移行。それにより、オフィスに設置した社用電話の利用機会が減り、貸与していた社用携帯端末の管理を最適化したかったため、追加で下記を実施しました。

  • 社用電話をクラウドPBXに移行。あわせて、会社携帯付与対象外メンバーへ社用番号を拡充
  • クラウドPBX導入に伴い、社用携帯そのものも2021年末にはすべて回収

DX化を下支えした業務プロセス化推進対応

時を同じくして、オンラインのタスク管理ツールを活用しタスクの可視化と、タスクに関するコミュニケーションを実施したことも、DX化促進の下支えとなりました。そもそもタスク管理ツールは、一部業務では長年利用していたのですが、管理業務において頻発する「周期的に繰り返す業務フロー」に適したものが導入される運びとなったことで、業務の型化がすすみ、DX化しやすくなりました。

DX化を促進した結果なし得たこと

DX化を達成した今、主に以下のメリットを感じています。

  • クラウド化して紙がなくなることで保管の必要がなくなり、物理的なスペースが不要に
  • クラウド化とともに、仕組み化と自動化を進めることにより、業務上のミスや作業上の手戻りが激減した
  • 仕組み化と自動化によって同じ作業が短縮化されてわかりやすくなることで、引き継ぎが容易に。すなわち分業化がしやすくなった
  • 紙や、会社にあったファイルサーバーがなくなることで出社の必要性が削減されて、総務メンバーのリモートワークも促進された

もちろん、各種サービス利用コストは発生しますが、上記に記載したメリットがコストを上回っていると考えています。

「いざDX化するとしたら何から着手すればいいのか」と問われると、状況によって判断は違うと思うので一概に言えないのですが、その時々で効率化できそうな業務や、型化できそうな業務から着手してDX化していくことが良いのではないか?と感じます。ゴール設定がしやすいものから着手して、うまくいく成功体験を重ねていくことで、DX化することのハードルが高い業務にもチャレンジしやすくなります。

バックオフィス業務担当の負荷低減を目的として実行したことを振り返ってみると、そのひとつはDX化という施策となり、厚生労働省の「働き方改革」で定義されている「投資やイノベーションによる生産性向上」に相当している結果となりました。

これは、ノヴィータにおける2022年の会社方針とも合致しており、ノヴィータが提唱している働き方「リベラルワーク」を推進できると考えています。リベラルワークとは、会社と社員でお互いに期待することのすり合わせを定期的に行う代わりに、時間や場所などが柔軟で自由に働けるという、ノヴィータ流「ジョブ型雇用」の考え方です。これにより、ライフイベントがあっても働き続けるための選択肢を増やすことができるため、そのような環境の最適な在り方を目指しています。

「働き方改革」促進、そして上記「リベラルワーク」促進のためにも、引き続き自分たちで実践し実績を積み重ね、さらなるDX化をすすめたいと考えています。

 

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