年始に、今年のノヴィータについて表明する記事をアップするようになって3年。今年はノヴィータの現在の方向性を大きく位置づける年になります。
というのも、2024年は「社長交代が、ノヴィータの歴史のちょうど真ん中」になる年なのです。
ノヴィータは2006年2月に設立されました。創業者の小田垣が社長だった期間は2006年~2015年。二代目で現在の社長である三好の就任期間は、2015年~2024年(現在・継続中)です。
ずっとノヴィータを知ってくださっている方は「ノヴィータといえば小田垣」の印象も大きいと思いますが、各種受賞などで知名度を広げてきた最近に知ってくださった場合では「ノヴィータといえば三好」の印象の方も増えているのではないでしょうか。
「2015年の社長交代がノヴィータの歴史のちょうど真ん中」という事象から掘り下げて、これまでのノヴィータを振り返りつつ、2024年のノヴィータをどのようにしていくかについて聞いてきました。
三好が社長になって9年
インタビュアー
2015年に三好さんが社長就任してから、ずっとお二人は共同代表として経営をされてきました。それから9年が経ち、現在小田垣さんが経営方針に強く関与することはなく、三好さんに任されています。社内の施策としても重要視している社員総会への出席もされないと宣言をされているところも考えると、「2代目」にしっかり引き継がれていますね。
三好
期待した「成果」が出ていれば働き方は柔軟でも良いとする考え方はノヴィータ設立時点からありました。私はその考えを引き継ぎ、より働き続けられるようチームの考え方を取り入れ、「チームでの成果」「個人の成果」と働き方の仕組みを両立。BCP(事業継続計画)観点で社内をブラッシュアップしていました。
インタビュアー
その考え方が発展して、リベラルワークの考え方に行き着いたのですね。
小田垣
ノヴィータでは会社と個人のすり合わせを大事にしており、それができているメンバーであればある程度柔軟な働き方を選択できるようになっています。それをノヴィータ流ジョブ型雇用、「リベラルワーク」と名付けて提案しています。
三好
個人目標の設定にあたっては、降りてきた経営目標・チーム目標に対して、自分のできることは何か、スキルを活用すると何時間で何がどのくらいできるかを言語化して自分の目標に落とし込んでもらっています。
「一緒に働きたい人」に対し、できるだけ長い期間一緒に働いていくために、継続的に会社と話し合いを持っています。このようにして柔軟な働き方と成果を両立しています。
会社経営にも新規事業にも重要となる「働き方」のこと
三好
9年前の2015年、家族ではない小田垣から社長を引き継ぎました。女性経営者という立場も珍しく、創業社長とは違う視点を持って、既存事業をうまく回すために「現場の声を聴く」ことで組織を育ててきました。それにより、チームでの働き方の制度が整ったし、経営者である私以外のメンバーが解決に動いてくれる組織になりました。
インタビュアー
三好さんは、既存事業の市場変化がある中で安定運用に尽力する傍ら、CAREER MARKなど「働き方」をキーとした新規事業に取り組んでいます。
三好
ノヴィータ内において試行錯誤し取り組んできた「働き方」のノウハウがあり、それを活かせそうな「働き方」がキーとなる事業が育ちつつあります。「在宅でビジネスに貢献」というのが鍵になるので、設立以来ずっとお客様にご支援してきたデジタルマーケティングや、Web制作・運用などの事業も重要な一部となっています。
小田垣
私は新規事業創出を得意としているのですが、現在は地域共創事業を中心に活動しています。地域の課題解決においても「働き方」は切り離せないと実感しています。
インタビュアー
地域の課題解決においても「働き方」は切り離せない、とはどういうことでしょうか。
小田垣
仕事がなくて若い世代が減少していることに課題感を持ち、各種対策に取り組まれている自治体は多いと思います。解決策のひとつが「在宅勤務」です。在宅勤務をするための各種スキルを身につけることで、育児などのライフイベントと仕事を両立させることができます。
ノヴィータでは2021年、在宅勤務しながらビジネスに貢献することを可能にするスキルを身につけられる「デジタルマーケティング講座」を兵庫県豊岡市にて提供開始しました。2023年度は豊岡市の他にも2自治体から受託し実施しています。
インタビュアー
デジタルを取り入れた在宅勤務などの柔軟な働き方が、地方自治体でも浸透したら素晴らしいことです。豊岡市がいち早く取り入れたこのやり方に、他自治体からも注目が集まっていました。
三好
在宅勤務では、デジタルを使いながら様々な方とコミュニケーションをして仕事を進めていく必要があります。デジタルマーケティングの理解・ツールの理解含めて1から学ぶので、馴染みがない方が学ぶには難しいこともあるようですね。
さらに、長期間離職している場合は働くこと自体に不安を感じ、怖くなってくることもあるようです。これはCAREER MARKにおいても同じです。スキルを身に着けていくこともそうなのですが、「私も働ける・働きたい」と思えるようにマインドを鼓舞していくことも重要だと思います。
小田垣
特に女性がライフイベントに左右されず働けるよう「後押し」したり、地域で「仲間づくり」したりする場所として、我々のデジタルマーケティング講座はとても効果的です。
継続のために、言語化と再現性をやりきる
インタビュアー
新規事業でも、在宅勤務のためのビジネススキル、デジタルマーケティングスキルがポイントですが、ノヴィータでも全社リモートワークを取り入れているので、状況としては同様だと思っています。いかがでしょうか。
小田垣
新規事業は特有のレアリティスキルが必要になりますし、0から立ち上げるため人と会う・足を運ぶことが重要な局面もしばしばです。ですが、その新規事業創出・推進がしやすい状況を支える部分がリモートでできていると思います。
三好
リモートにおける言語化の重要性は、コロナ禍でよく語られるようになりましたね。結論としては、リモートワークでは不明瞭な指示は通じないので、指示をはじめとした様々な情報を言語化したものが副産物として残りました。
小田垣が言っているように、新規のもの以外のオペレーションであればリアル出社をしなくてもある程度できるのです。そういう仕事があれば、出社できない状況の人に在宅勤務で入ってもらうことが考えられます。リアルに会わない状況で、様々なツールなどを駆使してどうオンラインでコミュニケーションがとれるのか、それをノヴィータは試行錯誤してやっていると思っています。
ノヴィータは2017年からフルリモートワークのメンバーがおり、出社という概念に対してコロナ禍前から向き合えているので、今の状況であっても特に変わっていないです。
インタビュアー
言語化されているので再現性があるし、再現性があるからこそオペレーションを継続にのせられるということですね。
三好
チームであることで仕事を代わってもらうことができるので、ライフイベントがあっても働き続けることが可能になります。それだけではなく、誰しもある「弱み」について別の人が「強み」として持っているなら、サポートし合うことができます。私自身も苦手なことがあり、それを周囲に相談したことで今の組織を作ることができました。「サポート体制があるのが会社の醍醐味」だと思いますね。
小田垣
ノヴィータは設立間もないころ、独立採算の考え方を強く持っていましたが、三好が社長になってからは「自分の給料は自分で稼ごう」という考え方を大事にしつつも、会社全体で支える考え方を随分取り入れるようになっています。
インタビュアー
コロナが落ち着いて日常が戻るにつれて、出社回帰の会社も増えていますが、ノヴィータはどのように考えているのですか?
三好
私も経営や新規事業に取り組む中で、リアルに会う・足を運ぶことも重要であると考えているので、大事な話は顔を合わせるようにするなど、必要に応じて取り入れています。
それでも大部分をリモートでやれるのは、先程もお話した通り「言語化」ができているから。具体的には、情報・数字情報・振り返りなどが開示されていることが大きくあります。さらに、稼働管理をつけているなどの工夫により、人がそこにいなくても状況が見えるんですよね。要するに継続性に関わる現在の状況が見えるということ。これも継承の1パーツだと思っています。
小田垣
ツールを使いこなし、言語化された情報を使ってリモートワークを併用することで、新規事業などの「儲かる」種を育てる。ノヴィータはそれがやれてきているなと感じています。
三好
その育てるためのサポート部分も決してひとりではなく、チーム化の文化をもって仲間に引き継いでもらうことができるので、ライフイベントに合わせたり柔軟な働き方がしやすくなりました。また、再現性があるということは採用要件が明らかであるということです。そのため、他の仲間を集めてくることもしやすくなりました。
働き続けやすくなり離職率も下がったので、それぞれのメンバーから社内で「継承」できる内容が増え、文化も濃くなっていきます。それもあって、経営以外から発案して生みだしたことも多くなっているのが9年前とは大きく違います。
ノヴィータの2024年
インタビュアー
設立以来大事にしてきたものを引き継ぎつつ、9年間でさらに発展させてきたことがよくわかりました。では、ノヴィータの2024年はどのようになるでしょうか?
三好
小田垣からバトンを預かり、仲間に引き継ぎながらお互い支えてきて、ノヴィータはまもなく20年になります。
自社で今後も働き方の整備なども試行錯誤しつつ、CAREER MARK・地域共創の事業を安定して育ててこれてるのでさらに加速させていきたいです。
小田垣
私もこの9年で新規事業の1パーツになりました。三好は再現性を追求してやりきっていると思いますし、私が社長であった頃にはできなかったことです。
バトンを渡した立場として、今後、スキル継承にもっとフォーカスしていくことを期待しています。柔軟な働き方に言語化は重要、という話はありましたが、権限移譲することや、長期に渡って働いてもらうことの中には「育成」が欠かせないので。
三好
同意です。「同志」とともに戦っていければと思います。育成というと少々トップダウン感が強いですが、新しい種を一緒に育てるために、会社に「同志」を集めてお互いのできることをもってサポートし合っている感覚です。社長である私ができることとして、情報共有や権限委譲を含め「同志」に向けてパワーを割き、自分の力やスキルを分け与えることに努めたいです。
あわせて、同志となりうる方に働き続けてもらうためには、基盤として働き方の選択肢があることが重要だと考えているので、継続的に社内整備もしていきます。
小田垣
すでに社内で行っている育成プログラムや場はいくつかありますが、もっとブラッシュアップさせて欲しいし、ぜひ社外発信して多くの方に認められるようなものができれば良いと思っています。
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