NOVILOG

株式会社ノヴィータが運営するブログメディアです。メンバーのこと、文化や価値観、ノウハウ、様々な活動などについて発信します。

ゴールまでの道のりは、「点と点を線で繋いで」タスクを洗い出すことからはじめよう

コーポレートセクレタリーの松浦です。
普段は、社内情報システム・セキュリティ、新規事業のプロジェクトマネジメント、総務、会長の業務サポートなど、様々な役割を担当しています。
仕事をしていると、「ゴールは決まっているけれど、不確定要素が多いプロジェクトを進めなければならない」という場面に往々にしてぶつかることになります。
そんなときに、自分にとって当たり前だったガントチャートでの進行管理が、その存在を知らなかったメンバーから大変感謝されたことについて書いてみたいと思います。

マイルストーンとなる「点」のみでは足りない

現在私は、駐在帯同経験のある女性のキャリア支援・人材紹介サービス「CAREER MARK」を担当しています。その前身プロジェクトにおいて、「もと駐在帯同者を対象とした帰国後キャリアセミナー」の開催に携わったことが、ガントチャートでの進行管理を実施するきっかけとなりました。
セミナーを実施するにあたり、初顔合わせしたメンバー5名で打ち合わせを設定。まずは「告知」「コンテンツ準備(セミナー企画)」「当日運営(受付、タイムマネジメント、写真撮影)」「事後対応(御礼とアンケート送付)」の担当者と大まかな期日を定めました。
ただ、ここで定めたのは、各担当者とゴールに至るまでのマイルストーンとなる各期日だけだった上、しかも口頭での会話、すなわち各自手元でメモを取って進めていたのです。その後、各所で「あれもやらなければ」「これもやらなければ」とバタバタすることとなってしまいました。今考えると当たり前ではあるのですが、マイルストーンを置くだけでは、あくまでゴールに至るまでのおおまかな点と点だけしか置けていないので、細かなタスクが洗い出しできていないので当然の帰結ですよね。それが口頭と各自の手元メモでしか、確認できない状態だったのであればなおさらです。

次のマイルストーンにたどり着くための課題分解とタスク化

初回のセミナーは好評をいただくこととなり、2回目を実施することがすぐに決まりました。このとき「初回に実施したプロセスを活かして、型化することで2回目以降はもっと進めやすくできるのではないか。」という型化の見立てと、「いや、むしろそのようにしなければ期日にも間に合わないかもしれない。」という焦りの両方が生まれていました。
また、セミナーを一緒に進めるメンバーは、前向きで推進力がありアイデアもたくさん生み出せる人たちばかり。私はどちらかというと0→1のアイディア出しが苦手という自覚があり、運営面のサポートをすることが、このプロジェクトにおける自分の役割かもしれないと感じはじめていました。
そこで、このタイミングで「ガントチャートを用いて、セミナー開催までのタスク管理を実施してはどうか」と提案しました。
「ゴール(セミナー開催)」にたどり着くまでの「大きな点(マイルストーン)」は前回のセミナー準備時に最低限決めたものの、点から次の点に着地するためには、点と点の間の進み方を洗い出すことが必要不可欠です。いきなりジャンプすることはできず、やることを細かく重ね、次の点に向かって進んでいきます。それを明らかにするのがタスク分解だと考えています。
点と点の間の進み方を洗い出し、それぞれを線でつないであげることで、「次に行くために、必ず通らないといけないタスクの繋がり(クリティカルパス)」が可視化されます。
実施しなければならないタスクと、タスク実行にかかるリードタイムをガントチャートで表現することで、実施しなければならないタスクについて、1週間単位でリードタイムが可視化できました。

 

 

自分にとっての当たり前は、人にとっての得難い知見

セミナー開催準備を今後効率的に進めていくために、開催までのプロセスを明確化してガントチャートで表現するとともに、担当するメンバーもタスクフォース化したほうが良いと考えました。当初は数回のセミナー開催しか決まっていなかったため、初回はとりあえず役割を割り振ってみたのですが、1度やってみて運営メンバーの得意・不得意が明確になってきたので、2回目以降はメンバーそれぞれの特性を活かした役割分担で進められるよう、提案してみました。
あとになってみて、この動きが現在の「CAREER MARK」におけるサービス運営にも繋がっているなと考えています。
このように「ガントチャートによるプロセス管理」と「特性を活かしたタスクフォース化」の提案は、参加メンバーから思いもよらぬ高評価を受けることとなりました。
自分にとっては、「以前の職場で慣れ親しんだ当たり前のこと」であり、「みんなの頭にあるものを可視化した誰でもできること」を実行したという感覚だったのですが、普段「ガントチャートによるプロセス管理」に触れていない人にとっては、得難い知見になるのだということが驚きでもあり学びにもなりました。
現在では、プロジェクトマネジメント未経験者であるCAREER MARKスタッフの1人にもこのスタイルを身につけてもらい、各方面での企画運営マネジメントに活用してもらっています。

「ガントチャート作成によるプロセス管理」のメリットと注意点

まとめると、「ガントチャートによるプロセス管理」のメリットは以下のとおりです。

  • 目標期日までの時間・ヒト・コトの3要素を含んだ全体を「面」で捉えられる安心感
  • 目標達成に向けたメンバー各位のコミット意識向上が見込める
  • 上記によりプロジェクト成功率が向上し、チームビルディングにもつながる

注意点としては、「ガントチャートは作り上げたらそこで終わりではない」ということです。「ゴールは決まっているけれど、不確定な要素が多いプロジェクトを進めなければならない」ときに用いるものですから、日々刻々と状況が変動するプロジェクト状況に合わせて更新していかなければなりません。
プロジェクトに関わる人数や部署が多ければ多いほど、関係者の合意形成など思うように進まないことは当たり前です。それを踏まえ、以下のような所作は必須となります。

  • 状況に応じてタイムリーに漏れなくガントチャートを更新する
  • 臨機応変に調整できるよう、マイルストーン間にはなるべくバッファ(余裕)を持たせておく

注意点はありますが、プロジェクト進行管理においてガントチャートを用いることは有効的な手段であることは言うまでもありません。なんとなくのゴールは見えているけど、どうやってプロジェクトを達成すれば良いのかわからない、一度やったことだから次はうまく型化できると思っていたのにうまくできなかった…などの場面で、まだガントチャートに取り組んだことのない方はぜひ導入してみてはいかがでしょうか。
自分にとっては当たり前のことでも、場面やメンバーが変われば得難い知見になることは多々あります。「こんなことは当たり前すぎるので言ってみてもしょうがないかも…」などと遠慮したりせず、業務を効率的に負荷軽減して進めていくための取り組みを気軽に共有していけるように心がけていきたいですね。

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