NOVILOG

株式会社ノヴィータが運営するブログメディアです。メンバーのこと、文化や価値観、ノウハウ、様々な活動などについて発信します。

マネジメント初心者に伝えたい!トラブル対応も任せられるチームへ成長させるために必要なこと

こんにちは、会長の小田垣です。
問題が起こっていつもその対応にてんやわんやしている現場をマネジメントしている方、マネジメントしている現場で業績を上げられていない方から相談を受けたときに、よくお伝えしている話をしようと思います。

自分のマネジメントしている組織が、いつもゴタゴタまごまごしていて、目的達成のための活動がスムーズにできないって悩みを持っていませんか?
「どうやって管理していいかわからない」というものから、「あの人とあの人が仲悪いから実現できないな」「やったこと無いし、僕の責任じゃないって言いたいんだけどな…」といった深いものまで、経営者や組織マネージャーの悩みは尽きませんよね。マネジメントの仕事ってほんとに難しい。

そんな方に「あなたのマネジメントしているチームはサッカーに例えると、どんなプレーをしていますか?」という話をよくしています。「小学生のサッカープレー」に例えるのは僕が知り合いに聞いたフレーズですが、すごくイメージが湧きやすいので皆さんにもおすそ分けします。

管理している組織はどんなプレーをしている?

前提として、小学生であっても高度な練習をしているサッカーチームはあります。そのようなジュニアや指導者が行っているサッカープレーの話ではありません。

休憩時間に、グラウンドでみんなが大きな声を出して一つのボールを追いかけている。
ボールのみを目指し、団子状態になって、我先にとにかく自分が球を蹴ろうと校庭の砂にまみれている。
一方で、一応プレーに参加はしてはいるものの少し集団から離れて、他人事のような顔をしてのんびり動いている子もいる。

この記事ではこのようなチーム行動のイメージを、あくまで伝わりやすさを優先した例えとして「小学生のサッカープレー」という言葉を使っています。

同じ学校に通う子との遊びを通じて社会性を育む小学生の立場ならもちろん、意義のあるサッカーだと思いますが、ここでは「大人は、しかも仕事の場で、そういうプレーをしますか?」という話をしたいのです。

「あなたのマネジメントしているチームがそのようなプレーをしているみたい」って言われるとすると、どんなイメージが湧きますか?
自分がマネジメント管理しているチームがそのように例えられているとしたら、おそらく否定されているように感じますよね。一生懸命になって自分のことだけを考えていたり、何もしていなかったり…というような状態ですね。チームワークが発揮されたサッカープレーができているとは、程遠い状態です。

この例えは、以下のようなメンバーがチームにいることを示しています。

  • 自分のことばかり考えて団子状態の中のひとりになっているか
  • 外れたところにいて傍観者になっているか

サッカーは、「相手チームに得点させないように動きながら、かつ相手チームの妨害をかわし、自チームは得点すること」を目指すべきなのですが…目的を理解していますか?と、この両者に伝えたいですね。

みんなでひとつのボールを追いかけて、とにかくボールに触ることだけ考えている。眼の前にあるボールしか見えていない。ルールをふまえて相手の妨害をかわすこと、そして相手を妨害することの両方を行っていくチームとして機能していない。その結果、得点できず勝てない。もしかすると、不利益が起こったらみんなそこに集まって、あーだこーだお互いに言っていて埒が明かない、ということもあるかもしれません。

つまり、このような「小学生のサッカープレー」とは、「自分の都合しか考えていない」個人主義のチームプレーのこととも言い換えられます。ボールをどうすれば妨害をかわし、相手の攻撃をおさえつつ自チームの得点に向けてゴールへ早く運ぶことができるか?について、チーム単位で考えることができていない。
プロのサッカーチームでは、状況に応じて作戦が設定されていて、選手に役割が割り振られ、練習がしっかりなされている。だから相手チームのゴールにボールを入れて得点することができ、結果として勝利につながっています。

仕事上のトラブルが発生している現場で良く見られる光景

プロのサッカープレーとはまったく別物の「小学生のサッカープレー」。
これに近しいことは、仕事の場面においてもよく見受けられます。以下のような光景に見覚えはないでしょうか。

例えば、製造の現場で発生したトラブル。
製造スタッフ全員が1つの機械の周りに集まって、誰一人として機械を直したりできるわけでもないのにああでもないこうでもないと言っています。その間、他の正常に動いている機械は止まりっぱなしですべての仕事が止まってしまっている。しまいに上長が現れても、彼も一緒になって「なんでこんな事になってるんだ!」ってヒステリーをおこしてしまい何も解決につながらない始末。

例えば、制作の現場で起こったトラブル。
クライアントからクレームの電話が長引いている。こちらの説明が納得行かないのか話が長く、過去にも何度か同じような事例があった。電話に出たこちらの担当者は他の案件も抱えていて、この電話にずっと捕まっていては別のトラブルまで引き起こしそう。でも、だれも助け舟を出すこともせずに、どんどん時間だけが過ぎていく。

こんな仕事でトラブル発生、それだけでも気が滅入るのに、自分が仕切らないとなかなか解決に至らない状況、どれもありそうなことばかりで、マネジメントしている方なら思い当たるふしはありませんか?この2事例、トラブルが起こったけど誰もフォローできず、チームはどんよりとした雰囲気となってしまいました。

さて、こんな状況から立て直し、協力してプレーし、相手のゴールネットを揺らして得点することはできるでしょうか。
そして、こんな状況は果たして他人事でしょうか。

こんな状況を仕切らずにいたらそれぞれ個人の持っている性質がそのまま出てきてしまって、「小学生のサッカープレー」のようにそれぞれがそれぞれの考え方で動いてしまいます。団子状態の中の一員になるか、もしくは離れたところで傍観者になるか、どちらかが多くなるはずです。この2つ以外の選択肢を選べる人が一体どれだけいるでしょうか。
自分がマネジメントしている組織をこのような「小学生のサッカープレー」の話に例えて見るとわかりやすいのではないかと思います。

そもそも、11人でプレーするサッカーでは、広大なピッチを駆け巡りながら、相手チームの妨害・攻撃もかわしつつ自チームの得点を取るために、チーム全体で効率的な攻守をするために役割分担や迅速な状況判断が必須になります。
ゴールキーパー、ディフェンダー、フォワードなどのポジションがあり、それぞれ役割は、ゴールを守る、主に守備をする、主に攻撃をするなど決まっていますよね。

さきほどの製造の事例に戻ると、自分の前の機械を動かすことに注力することが目的で、それに伴って役割を全うすることが必要となりますよね。壊れた機械の周りに集まってああでもないこうでもないと言うだけの役割などは、トラブル解決にはまったく重要ではなく、解決を遠ざける場合もあります。

もし、自分が困っている人をサポートできる場合は、それはサポートするという役割を一時的に担っている状態です。制作の事例においては、何らかの手段をもってクライアントに折れてもらい今の電話を終わらせる、という目的を目指せば良いと整理できます。タイムリーにクライアントの納得を得られるのがベストですが、もし先送り(謝罪訪問など)ができたら「今」の電話は終わらせられます。怒っているクライアントに捕まっている同僚を見かけて、自分では何もできなさそうだと判断したならば、より手段を持っていそうな上司に助けを求めに行くというような役割を担わないと、チームとして機能しているとは言えません。

状況に応じて取るべき行動があり、それに応じた役割分担がある。
会社組織も同じです。取引ひとつひとつを成功に導いて、収益を上げていくことが重要です。
そのためには、経営者や上司が、目指すところに立ち戻り、チームメンバーの個人の性質(及び能力)を見極めて、ポジションと役割を与えるべきです。

現場で目指すのは、役割がある「プロ」のプレー!

サッカーでは、以下を前提にプレーが成立していると考えています。

人員:ピッチに立つ人数は固定

役割:性質や能力を考慮し作戦に応じた役割分担

練習:状況に応じたチームプレーに関する事前練習

※ここではあくまで例えなので、細かなトレーニングメニューなどについては触れません

仕事に置き換えてみると、そもそも傍観者がいるというのは役割を与えていない証拠ですよね。組織をマネジメントする人は、所属しているメンバー個人の特性や特徴により、チーム全体として勝つために何をすべきなのか、役割は何が最適なのか、どういう状況でどう動くのかをを考えて役割分担をしなければなりません。
しかし、メンバーが当事者意識を持ち、役割が与えられ、作戦があったとしても、勝つための練習がちゃんとなされていないと、無駄に疲弊するだけだと思うことが良くあります。
仕事の現場における練習とは、ここでは主に業務連携の練度を高めるためのOJTとします。
基礎だけ教えても連携はうまく取れないし、役割だけ与えてもいきなり上手にはできない。連携技だけをやろうにも基礎もできていなくて役割がわかっていないと、なかなか機能しませんよね。

業務連携の練度を高める練習内容としては、昔から存在していて手垢がついているようなことかもしれませんが、例えば日報をメンバーに書かせ、その日報をまとめて管理職が週報に仕上げるなどがあります。週報を完成させようとすると、そもそもメンバーにどのような日報を書かせるべきかわかりますね。
また、マネージャーが上司(部長や役員)に報告している週報をメンバーに共有することでメンバーとのあいだに連携が生まれる効果もあります。
日報はメンバーにも確認できる状態にして、チーム全体でどのような活動をしているのかをお互いに共有できると良いでしょう。

今回は、具体的な現場のエピソードだとリアリティがありすぎてなかなか話しづらいことが多いので、サッカーのプレーに例えてみました。
マネージャーの仕事は個人の資質を把握すること、そして組織の中でその個人が活躍できるように資質に見合った役割を与えることです。「組織の構成員全員に役割を与えて、作戦を与えて、練習の機会を与える」これを心がけて実践していくことで、取引ひとつひとつを成功に導き、収益を上げられるチームに成長できると僕は考えています。

 

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