NOVILOG

株式会社ノヴィータが運営するブログメディアです。メンバーのこと、文化や価値観、ノウハウ、様々な活動などについて発信します。

自分と相手の「仕事のポジション」を知ることで新規事業はうまくいく

今回は、新規事業の継続性や推進力を高めるために理解しておいたほうが良い視点を伝えたい。「うちの会社の新規事業はいつの間にかなくなってるんだよなぁ」って方には特にオススメだ。

新規事業を企画している人は、事業を成功に導くためには、事業の参画者(メンバー)の働きがいかに大切かを知っているだろう。

しかし、想定しているとおりに周りのメンバーが動いてくれないって思うことも多い。

こちらとしては期待していることを伝えているつもり。だが、伝わっていないからメンバーは想定通りに動かない。

なぜこういう事態が起こるのかというと、事業責任者もメンバーもお互いの『ポジション』を理解していないからだ。

「ポジションってなんだ??」と思った方は、ぜひ続きを読んでみてほしい。

 

仕事における『ポジション』とは?

仕事には『ポジション』がある。

『ポジション』という言葉を使うと、職務上の役職を指すのか?と混乱してしまうかもしれないが、あえてこの言葉を使いたい理由がある。

「仕事とは一人で完結するものではなく、相手があるものだ」と定義してみると、自分の仕事と相手の仕事との間に距離があることがおのずと見えてくる。

自分の仕事と相手の仕事との距離を把握するには、お互いの『ポジション』を把握することからはじまる。だから、仕事の『ポジション』という言葉を使って説明したい。

チームで仕事をするうえで、自分の『ポジション』を客観視できるようになるために、事業の「ステージ(期)」を理解することと、「ディベロッパー(開発)」と「マネージメント(管理)」の役目、リーダーとフォロワーの役割をそれぞれ理解することが大事だ。

ここを知ってもらうと仕事がしやすいし、事業責任者、参画者のお互いが「自分のポジション」を理解していると事業の継続性も高めていける。

では、詳しく説明していこう。

仕事の『ポジション』を意識すべきタイミングには、「ステータス(時期)」「プロセス(段階)」「ロール(役割)」の3種類がある。

 

「ステータス(時期)」の『ポジション』定義

まずは、チームで取り組む事業自体の『ポジション』を把握しておこう。事業自体がどんな状況にあるのか?を理解するためには「ステータス(時期)」について知ってもらいたい。

事業の「ステータス(時期)」には、カオス期→オペレーティブ期→クリエーティブ期→イノベーティブ期がある。事業は、下記のような切り分けで進んでいく(事業が熟していく。エイジングしていくイメージ)。

 

カオス期

混沌としていてぐちゃぐちゃ。思い付きだけでとにかくやっているような状況。まだまだ、何をしたらお金が儲かるのかもわかっていない。再現性がなくあふれるモチベーションだけで進んでるようなもの。気合と根性が蔓延しやすい。こうしたほうがいいかも、これは間違いなのかも、ともがいてる状況。

 

オペレーティブ期

モデルが確立していてすっきりしている。管理・運用・保守の段階。不確実性の回避を目標にしてる。しかし、次から次に不満が見えてきて、不足があるように感じる。これを全部やらないと100点にならないと思いがちなので注意。

 

クリエーティブ期

理想を目指せ、自分のやりたいことが実現する。カオス期に想像していた理想が安定した80点をオペレーション上でめざせる。100点を取りにいける!

 

イノベーティブ期

青天井が見え、規定されている枠を越えちゃう。100点満点なのにそれ以上が発生しちゃう。意味不明に感じる世界(僕自身は未体験ゾーンで、なんとなくこんなのがありそうっていう期待を込めて)。

 

「プロセス(段階)」の『ポジション』定義

次は、チームの中であなたの仕事の位置関係をはかる「プロセス(段階)」の説明だ。

事業は、「ディベロップメント(開発)」から始まる。

逆をいえば、誰かがディベロップメントしてくれないと何も始まらない。

「ディベロップメント(開発)」が開始され、そして一旦の終わりを迎えた後に発生するのが「マネージメント(管理)」だ。

 

「ディベロップメント(開発)」(コトを興す)

「これはまずいからこうしたほうが良いなぁ」「こういうものが無いから欲しいなぁ」など、不満や不足などの要素を発見して、それを解消する方法を思いつくのがディベロップメント。遠い先の要望(願望)を想定して、作るものや何が必要になるのか、いつ、どんな方法で実現できるかを考えられる人。

まだ見ぬ未来を想像して「こんなふうだったらいいなぁ」って思いを巡らせ、現状には否定的なことをよく言うし、こうあるべきという信念を持っている。ゼロからイチを生み出すことが得意なタイプ。役職のある無しは関係ない。

 

「マネージメント(管理)」(興した事業が継続できるよう経営する)

あらゆるプロダクトは、「ディベロップメント(開発)」のあとに「マネージメント(管理)」の段階にはいる。一旦「ディベロップメント(開発)」が終わると、出来上がったものを運用・保守・管理していくことが始まる。

「マネージメント(管理)」っていうのは、実行される内容を管理し、実行された後を管理しながら、予測とのズレの中で次に何をすべきかをディベロップする人に考えさせることのできる状態。作られたものが使いやすいのか、しっかりと使われているか、機能しているのか、を確認しながら規定されている仕組みの上で行動していく。

決められた手順を守りつつも、そのプロダクトがしっかり要望にあっているのかを体感しつつ、改善点などを見つける。

「マネージメント(管理)」に向いている人は、現実に即した利用をする中で地道に管理監督をしながら運用保守をするのが得意なタイプ。

まとめると、事業を思いつくこと、やってみることが「ディベロップメント(開発)」、それを傍らで支えて永続性が出来るように運用保守を管理しながら作りあげることが「マネージメント(管理)」。

 

「ロール(役割)」の『ポジション』定義

事業を開発・運用・保守・管理していく中では、リーダーとフォロワーという「ロール(役割)」が必要になってくる。

チームの中でリーダーシップを発揮して動く人がリーダー。リーダーに付き従って動く人がフォロワーだ。

 

リーダーとは

ディベロップメントの段階でも、マネージメントの段階でもリーダーの存在が不可欠。

どっちの段階においても、計画を策定してそれを実行させるだけの存在感を発揮できる人が必要だ。

 

フォロワーとは

リーダーが存在するためにもフォロワーがいないと始まらない。はじめは少ないフォロワーもプロジェクトが大きくなってくると増えてくる。リーダーの指し示す方向を理解して具体的に行動を積み重ねてくれる人だ。

 

仕事の『ポジション』のまとめ

「ステータス(時期)」「プロセス(段階)」「ロール(役割)」という3種類の『ポジション』について、なんとなくでも掴めただろうか?

例えば、おにぎり屋を思いついてやり始める。

客がつくようになってなんとかやっていけるようになってきた。

その後に、こうしたほうが良いのかな、これをやめたほうが良いかもしれないって思って色々やりたいことを「ディベロップメント(開発)」は思いつく。

それをどの順番で、誰にどんな風にやってもらうのか?などを管理して費用対効果を考えながら運営していくのが「マネージメント(管理)」だ。

新規事業のどの「ステージ(期)」においても、思いつく人、やってみる人は必要で、それを傍らで支えて永続性が出るように運用保守を管理しながら作り上げる人も必要。その中でリーダーシップを発揮して動く人が「リーダー」で、「リーダー」に付き従って動く人が「フォロワー」。

「ディベロップメント(開発)」側にいてリーダーシップを発揮する人もいるし、「マネージメント(管理)」側のリーダーってのも当然いる。

自分が参画している事業がどの「ステータス(時期)」(カオス期・オペレーティブ期・クリエーティブ期・イノベーティブ期)にあり、自分がどの『ポジション(役目や役割)』にいるのか客観視できるようになると、事業の継続性と推進力が高まると知っておこう。

 

事業と自分の『ポジション』を知ることで断然仕事がしやすくなる!

あなたが何かの新規事業プロジェクトに入っているのであれば、チームで『ポジション』の話をしてみてほしい。案外、自分が掴んでいる『ポジション』と、相手が掴めている『ポジション』が違っていることは多い。認識の相違ってやつだ。

自分はこう思っている。でも、相手はこう思ってる。

あれ?違ってるじゃん!!

最初は違っていていい。

認識が違っていたんだな、だからうまく噛み合わなかったんだって分かればいい。

そのうえで「自分の役割はなんだろう?」と今一度確認をしてみてほしい。

プロジェクトである以上は定義されていることが多いが、精神的にフォロワー気質な人もいる反面、リーダー気質な人もいる。このあたりは、プロジェクトの状況に応じて仕事上与えられている役割とは別の役割があってもいい。

もしあなたが、プロジェクトのリーダー的な立場を期待されていると思っているのであれば、この新規事業が「今どんな「ステータス(時期)」にあるのか?」をメンバーに聞いてみよう。認識できていないメンバーもいれば、しっかりと理解していて解説してくれる人もいる。もちろん、あなたの理解を話してもいい。

 

次は、「今僕らのプロジェクトはどんな「プロセス(段階)」なのか?」について話し合ってみよう。「ディベロップメント(開発)」か、「マネージメント(管理)」の「プロセス(段階)」なのか?

うまく進んでいないプロジェクトは、「プロセス(段階)」の認識が曖昧なことが多い。

一旦作り終わっていて、今からそれを使ってみて改善する「マネージメント(管理)」の「プロセス(段階)」なのか?

それとも、まだ当初の要望を満たす途中経過の「ディベロップメント(開発)」「プロセス(段階)」なのか?

リーダーシップを取れる人がいないと、「プロセス(段階)」の定義も曖昧になりがちだ。こんな状況だと、それぞれの業務が進むはずがない。

「ディベロップメント(開発)」の「リーダー」は、「フォロワー」に『ポジション』を客観視させることと、どこまで行ったら一旦の区切りがつくのかを明確に示すことが大事だ。

いつまでもズルズルと捗らない新規事業プロジェクトが実に多い。一旦、整理をしてみるのは非常に有効だ。一度、試してみてほしい。



ノヴィータのサービスにご興味がございましたらお問い合わせください!

docs.google.com

 

コーポレートサイトもぜひご覧ください。

www.novitanet.com

 

仲間を求めています! 募集中の職種はこちらから(Wantedly)

www.wantedly.com