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社員の成長を望むなら、会社も成長しなければならない

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こんにちは、ノヴィータ会長の小田垣です。

前回の記事では採用に関して最近思うことをお伝えしました。

 

言葉や文章にして伝えようとすること

 

あんな風に採用について考えたりもするけれど、最近の僕は会長という立場で、自分が創業した会社の円の中心から外れて円の外に出ています。基本的には。

かつてはもちろん、社長として会社の中心に存在し、円を大きく強く、早く回そうとしていたことがありました。だからこそ今その役割を担っている社長や部長のような、組織のリーダーが直面する困難や、仕事の面白さが理解できると言えます。

もちろん今でも「完全な理解」には遠い、道半ばの状態だとも思っています。

そもそも、日々変わりゆくビジネスの領域で、この世の中で、何事においても「完全な理解」なんて永遠にできないものなのかもしれない。

 

それでも、理解できないならできないなりに、試行錯誤の過程で生まれてきた「自分の中にある想い」くらいは、少しでも明確に形にして伝えていきたい。会社のちょっと外側の、会長職という立場であってもこれまでの経験を言葉にして文章にして伝えていきたい。

言葉によって理念や目標、ゴールも示せないリーダーに、ついていく気になる人なんていないよね?

 

そんなわけで、今日も僕の考えの一端をお見せします。

今回は「そもそも会社って何?会社の成長とは?」という話です。

 

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<第2話 社員の成長を望む時、会社も成長しなければならない>

 

どんなに素晴らしいビジネスモデルでも、一人で全てを取り仕切るのには限界がある。

経営者は人を集め、会社を組織し、それぞれに仕事を割り振って分業でビジネスを進めていく。

でも、なぜ会社という組織にしなくちゃならないのだろう?

「会社」って、一体何なんだ?

 

法的に厳密な定義はさておいて、僕は、会社というのは「ある目的を持った人の集団」だと考えている。ある一つの目的を果たすために集まった人々は、いつの間にか会社という組織になっていくことが多い。なぜかというと、「機能だけを求めて集まっているわけではない」からだ。

 

求められているものを作って提供するだけの集団なら、案件ごとに業務委託契約を結んだフリーランスのみなさんとチームを作って仕事を進めていけばいい。ただ、何か明確な目的があって集まった集団は、その現在抱えている案件一つだけしか解決できない集団、というわけではない。同じ目的を持って集まった人々ならば、現在の課題だけでなく他の課題にも対応できる「可能性」がある

 

最初は少ない人数でも、強い意志を持った集団はさまざまな可能性を持つ。その可能性に面白みを感じる人が次第に集まり、人数が増えていく。そしてその集団が会社という組織となる。こともある。

結果として生み出されたその「会社」は、いわば「可能性の塊」と言ってもいい。 

 

さて、ここでちょっと視点を変えてみよう。

 

そろそろ辞め時だな別れ時だなって思う瞬間に思いを馳せる

 

たとえば今ここに、まだスキルが低く経験にも乏しい自分を歯がゆく思っている人がいるとする。

その人は、どこかの会社に入り経験を積んで成長したいと思っている。そして実際にある会社に入って順調に成長したとする。しかし、入社した会社の方が成長しないでいたらどうだろうか?

「すごい、ここなら自分も成長できそうだ」と期待して入社した会社で「ここではもうこれ以上学び、吸収できるものはない」と感じてしまったらどうだ?

その人はきっと退職してしまうだろう。

そんな風に会社への「可能性」を感じなくなった時、人の気持ちは離れていってしまう。

(余談だけど、会社だけでなく人間関係でも同じことが言えるかもしれないね)

 

ちなみに、ここで「可能性」が重要なのは、スキルアップを目的とする場合だけではない。

組織の存在理由や自分の働く目的、どんな時に幸せを感じるかなど、その人がその組織に所属する理由になりえる要素の、全てにおいて当てはまる話だ(もちろん、人によって、それらの要素の優先順位は異なるけれども)。

 

だから、社員だけでなく、会社の方もあらゆる面で成長していかなくてはならない。

自身の成長を望んで入社する人は、「成長しない会社」にいても意味がない。

社員の期待に応えるため、会社側も常に「成長の可能性」を示し続ける必要がある。

 

そのためには、社員個人の成長よりも、会社の成長が少し早くあるべきだと思う。

着々と歩みを進めていく人の後ろを、いつも走って追いかけていき、息を切らして「これが我が社の可能性だよ……!」と伝えるようではすぐに呆れられてしまうだろう。

「可能性」を示し続けるためには先回りできることが重要だ。

(経営側の僕が言うのもなんだけど、社長が孤独で辛いのはこれも理由の一つ)

 

会社が「可能性」を先行して提示し続けていれば、やがて社員個人に「会社という組織の中での、自分の存在意義」が見えてくる瞬間が訪れる。そこまで到達できたらその人はきっと、自分も「その会社の文化を作る人間のうちの、大事な一人」だと思えてくるだろう。こうやって会社に対する当事者意識、帰属意識が形作られていく

そして、チームで動いている仕事でも、自分個人にもしっかりと責任があるという意識が生まれてくる。(これはまた、リーダーや部長になったら辛い理由でもあるけど、そういう人たちも辛い時は僕みたいな更に上のポジションの人間とかにちゃんと相談してね)

 

そんな風に、会社という組織は、健全に成長し可能性を示し続けられていれば、さまざまなことを「保証する」場でもある。

社員であるからにはその人の「居場所を保証、帰属意識を保証」するし、その「会社という居場所」にいることで個人は必要とされる能力を磨き、複雑で長期的な社会の要望に応えていくことが出来るようになる。これは「成長の保証」と言っていい。

 

また、会社には「ここにいたい!」と思わせるような特別な魅力が必要で、それはその会社の「文化」だったりもする。

 

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安心出来る場所だから失敗が出来て成長もできる

 

会社の文化が自分に合うから、その会社にいようと思う。

ただその文化は、当然、その会社に所属する個人の思考の集合によって作られる。「個人の思考の集合」なのだから、当然変化することもある。これを僕は「文化変化の保証」だと考えている。

変化しない文化などありえない。変化しない文化は、停滞を受け入れてしまい成長しない文化だと僕は思う。

 

その「文化」っていうのも具体的には一体何よ?と思うかもしれないが、それは当然、会社によって千差万別、百社あれば百社の社風がある。「体育会系」とか「安定志向」とか、大まかな大別はできるかもしれないけれど、細かく分けて考えていくと「異なる2社が全く同じ文化を持つ」ということはありえないだろう。

 

会社に属してその中で、小さくとも組織をまとめてリーダーとなり、部長となり、経営を担うようになれば、人は自ずと自社の文化がどのようなものか理解し、語れるようになっていく。

社員が自分ごととして、自社文化について説明できるようになった時……それは社員の方が会社の文化を保証する側に回れた瞬間だ、と言えるかもしれない。

社員と会社が互いに成長し、高め合う関係を築けているならば、互いにさまざまな価値を「保証し合う」こともできるはずだ。

 

多かれ少なかれ、自分の求める何かを「保証してくれる」から、その会社にい続けることを選択する。そういう人は多いだろう。

ただ、そのさまざまなことが保証される環境の中で安心し、身も心も会社に委ねてしまうのはどうだろうか?社員個人としての成長を止めてしまったら?

 

もし「これ以上会社の成長に寄与できない」と感じたら、所属し続けることが辛くなってしまう人もいるかもしれない。そういう人を残すため、会社が成長を緩め、その人もそれに甘え成長を先送りにしていくと、次第にその会社は「空気を読み合う組織」になる。僕は経営者としてそしてコンサルタントとしてこれまでにさまざまな企業を経験してきたが、そういう傾向がある。

そしてそういう会社は、言い訳のためにルールを作る。辻褄を合わせやすくするための枠組みを作って、お互いを縛り合う。ルールや枠組みを守ることが目的のようになってしまう。

一人では出来ないことをするために組織を作ったものの、成長の見送り合いをすることで組織が陳腐化する。失敗しないようにガチガチにしてしまうことで失敗しない。挑戦しないから成長しない。可能性もなくて発展がない。確固たる目的を持たず、能力や機能、利便性だけを期待して会社に集まっているのではダメになるだけだ。

 

「ある課題解決のために集まった集団は、他の可能性も有するため会社組織となりえる」と最初に話したけれども、逆に言えば、「現在抱えている案件対応をするためだけの集団」は、会社である必要はない。現状打破だけでなく、未来のさまざまな可能性に挑めるパワーを持ち、高めあっていく集団、可能性の塊、それこそが会社だからだ。

 

 

さて、長々と思うことを述べてきたけれども、僕個人を振り返ってみても、やっぱり会社組織を作らなければ、切磋琢磨して成長していけなかったと思う。自分一人ではここまでやってこられなかった。

今一緒に仕事をしている仲間も、みんなそれぞれ何か特別な魅力をこの会社に感じたからこそ、そこに「可能性」を感じて会社を構成する一員になることを選んでくれたのだろう。

一員になったからには共に成長していってほしいものだが、成長と一言で言っても過程や手法はさまざまだ。

次回は「成長への近道」について話したい。

 

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